めだかが好きで、飼っているのだが、彼らは、水槽の内部の色によって、体の色をわずかだけれど変化させている。内側が黒っぽい容器で飼うと、色がきれいに出るようだ。思えば人間も、環境によって微妙に、感情や行動を変える生き物だ。進化の歴史上、その方…
さらに契約戦略への理解とリテラシーを高めていくために、一般条項についても解説したい。前半部分が読め、大まかに取引の概要をつかんだところで、中盤へと契約書を読み進めていくことになる。ここからはいよいよ、取引の具体的な内容である、契約条件の条…
結局のところ、いい契約書をはやくつくれるようにしたり、誰でもチェックできるようにするのには、ポイントをリストアップしておくのが最良、最強だ。どんな業務でも、ある程度は定型化できる。しくみ化できる。レストランの料理だって、昔はコックさんが独…
印紙税の件の補足を。記載金額によって、おさめるべき印紙の額が変わる場合に、消費税は金額に含めて計算するのだろうか?結論からいえば金額の記載方法次第で、含めないことがある。明確に消費税分が分けて書いてある場合である。ようは、金額と消費税額と…
ものすごく多い質問のひとつに、「え? 契約書って印紙をはるんですか? 」というのがある。結論から言うと、貼ることもあるし、貼らないこともある。これは気分で決めているわけではなく、印紙税法にこまかく定められているルールがあり、それにあてはまっ…
意外と契約書の製本について質問も多いので、説明したい。といっても、むずかしいことはなにもなく、単純に、ホチキス留めでかまわない。ただしホチキス止めの場合には、かならず全ページの見開き部分に契印をする。つまり差し替えられていないことを示すた…
日本では、契約書に署名した上でハンコを押す。署名だけでも効力はあるが、事実上、押印は必須といえる。ハンコには、「実印」「認印」「三文判」などと数種類の呼び方がある。「実印」は、役所(市町村役場や区役所)に登録してあるハンコのこと。だから実…
契約書が契約書といえるために一般的な形式があるという話。すでに説明したように契約書は意思表示の合意で成立するから、契約書の形式的なことがらは、成立の問題というよりは、証明可能性の問題である。特に、日付と署名、押印が、とても重要になってくる…
著作権は、譲渡できる権利である。これはビジネスをするうえで非常に重要な要素で、つまりは権利を、まるで商品のようにあつかうことができるということだ。著作権は、制限規定というルールにより、著作物を利用するのに著作権者の許可がいらないこともある…
著作権の管理に関する条項は、ビジネス契約書でよくあるもののひとつだ。たとえばあるデータや制作物の権利が、当事者のどちらに帰属するか、などを、契約書で確認しておく必要がよくある。あとで綱引きにならないためだ。著作権とは簡単にいえば、自分の作…
債務不履行にたいして解除や損害賠償請求権がみとめられるという説明をしたので、ウィーン売買条約についても補足しておきたい。民法からは直接導けないものの、国際的には、相手方の不完全履行に対して、売主からの追完を認めるというルールもあったりする…
債務不履行によって契約を解除できることがあることはすでに書いた。つまりa 債務不履行がありb 不履行が相手方の責に帰すべき事由によることでありc 解除が541条の手続(相当の期間を定めた催告)に従ってなされていることが民法上の「契約解除」のポイント…
契約書をつくっておくのはあいての契約の違反を予防するためでもあるが、そもそも契約違反についてはどのようなルールがあるのだろうか?民法でいえば約束への違反というのは債務不履行に関するルールでかんがえることになる。債務不履行というのは契約に違…
契約書にタッチするようになれば、自然と、法律に関する調べ物をする必要がでてくると思う。現在はインターネットでおびただしい情報が公開されているし、便利だけれど、それゆえときどき、ネットで調べたらこうだったから、これでいいでしょう?というよう…
かんじんの、トラブルを予防するにはどうするか?であるが、適切な契約書をつくることで、あらかじめ当事者同士が、契約内容を十分に伝え合って、契約を守るしかない。これを予防法務といったりする。契約は法律的な社会制度であることを考えると、法務担当…
自社にとって重要な条項が、相手に都合よく解釈されては、こまってしまう。おなじ言葉でも読む人によって、その意味がちがって受け取られることがある、ということだ。契約書ではこれをなるべく避けるために、できるだけ詳しく、具体的に表現するように注意…
契約関連のトラブルにはどんなものがあるのだろうか。ようは相手の約束違反であって、相手がなんらかの約束(期日、支払、その他の契約条件等)を守らない、というようなことだ。契約書の不備にフォーカスしていえばa. 取引はたしかにあったが、契約書が作成…
契約書の法律的効力とは?「この契約書の効力はありますか?」 という質問はよくある。実は契約書の「効力」というのは意味がたくさんあって、質問者本人もあまりこまかくは意識されていない。 「その契約が成立しているかどうか」という意味でもあるし 「妥…
契約を活用するメリットとは具体的になんだろう?つまり、なぜ契約書をつくるのか。学問的にかんがえれば、そもそも社会に「契約」という法的制度が必要な理由は、契約を法的に保護しないと、約束を守る理由が、道徳とか、自力救済のみにかたよる可能性があ…
適法な「約束」だったらすべて「契約」になるのか?という方向で考えるのも、契約のロジックを学ぶ上でいい練習になる。法律違反でなければいいか?適法な約束ならすべての意思表示が契約となるのか?というと、当然ながら例外がある。よく引き合いにだされ…
意思主義で成立する契約であるが、では、どんな契約をするべきなのだろうか?民法にも典型契約が定められているけれど、 実は必ずしも、民法で決められた通りの契約をしなければいけないわけではない。これを「契約自由の原則」というが、誰と、どのような内…
そもそも「契約」とはなにか? といえば、法律的な約束ということになる。たとえばA社がB社から材料を100個購入する、と約束をしたとき、法的にはこれを「A社とB社との間に、売買に関する契約が生じている」というぐあいに考えるわけだ。ごくかんたんに成立…
デザイナーさん、 クリエイター、 ホームページなど、 制作物を担当する方々にとって、 デザインは商品だ。 商品だから、 依頼主から発注を受けて、 お金をもらって制作する。 めでたく納品し、 お金ももらったあとは、 そのデザインはどうなるか。 当然、 …
自分の著作権を守りたいという相談をよく受けます。 どうすれば著作権を守ることができるか? かんたんにいえば、 これは、 理論的に主張するしかない。 著作権に関する合意をしたら、 かならず書面にしておくこと。 契約書を作成しておくことが必要です。 …
先日、おかげさまで、 日本能率協会マネジメントセンター様から、 私にとって2冊目の著書を出版させていただくことができました。 ---------------------------------------------- 法律知識ゼロでもできる 契約書の読み方・作り方 出版社 日本能率協会マネ…
債権譲渡契約書サンプル 株式会社○○○○(以下、「甲」という。)と株式会社○○○○(以下、「乙」という。)とは、次の通り甲乙間の債権譲渡について定める。(以下、「本契約」という。) 第1条(債権譲渡) 甲は乙に対して、甲の乙に対する債務(以下、「本件…
日頃から、さっさと法律できちっとしてほしいと思うのは、契約書の電子化という議論です。や、もちろんあることはあるのです。ちょっと前に(2000年だったか?)IT文書一括法なんてのもできて、ようするにデータで送ったものでも文書として扱おう、という法…
見積書の内容は、契約になるのか?という問い合わせは意外と多いです。通常は、見積がとおると、その見積書の内容がそのまま契約内容になることが多いからでしょう。原則論からいうと、見積は、あくまでも見積です。なので、それ自体は契約条件の提示にすぎ…
依頼主から素材を預かり、それをレイアウトしたものに、著作権が生じるかどうか?著作物性のもんだい(そもそも著作物といえるかどうか、の判断)は、なかなかむずかしい。たとえば、商品の広告用デザイン画(販促ツール)について、レイアウトを制作しただ…
守秘義務契約書(NDA)はビジネスにとって、とても大事な契約書のひとつ。しかもとても頻繁に使われる。頻繁に使われるから、できればいいものを使いたい。いいものとは、汎用性があって使い回しがしやすいと同時に、自社にとって、重要な事項がぬけていない…