契約書業務マニュアル

平成15年から契約書だけをつくり続けてきた契約書専門の行政書士

契約書が2枚以上になったときの綴じ方

意外と契約書の
製本について質問も多いので、
説明したい。

といっても、
むずかしいことはなにもなく、
単純に、ホチキス留めでかまわない。

ただしホチキス止めの場合には、
かならず全ページの見開き部分に契印をする。

つまり差し替えられていないことを示すために、
ページの間にまたがるようにして、
署名欄のハンコで
押していけばいい。

ページ数が多くなるとちょっと面倒だ。
そこで「袋とじ」といって、
製本テープで補強する方法もある。

ホチキス留めしたうえで、
テープでもくるむようにとめる。

これなら差し替えのリスクはほとんどないから、
ページ間の契印もいらないとされている。
(それでもたまに押してあることもあるが。)

とじるための帯状の紙は、
自作してもよいが
製本テープがあれば簡単にできる。

また、
製本テープは契約書専用のものが売られており、
表面がハンコがにじまない紙でできていて大変便利である。

こつとしては、
製本テープの両はじ、
つまり上下は、
折り返して完全にとじることだ。

よって、
製本テープは契約書本体よりも長めにカットするなど、
上下を若干余らせておき、
うまく折りたたんで、
とじてしまうわけだ。

こうすることで、
あいだにページをそっと挟み込むなどの
差し替えがさらに困難に
(ほぼ不可能に)なる。

まあ実際にそうされることはないと思うが、
ある種のお約束と言うか、
象徴的な意味合いがある。

さて、
このようにしてテープも用いて綴じた場合は、
ページの間の契印は省略できるが、
そのかわり、
製本テープには契印する。

つまり、
契約書の各ページをホチキス止めして、
製本テープなどでのり付けしたあと、
さらに裏表紙と、
その製本テープとの間に契印する
わけだ。

ようするに封印のような役割である。

ハンコを押すときは、
契約書の下にゴムマットなどを敷いて押すと、
きれいに押すことができる。

意外と手元がくるうときがあるので、
慣れないときやキレイに押したいときは、
ものさし(定規)などをあてて位置をきめておいてから押すと、
失敗しにくい。一度ためしてみてほしい。