契約書は、3か所読めば9割分かる!

契約書が難しいというイメージを打ち砕く

「しょぼい起業で生きていく」を読んで感動した話

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契約書専門の行政書士の竹永です。

 

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なめてかかるととんでもないことになる本、「しょぼい起業で生きていく」を読みました

 

「えらいてんちょう」さんの「しょぼい起業で生きていく」(イースト・プレス 著者: えらいてんちょう )、もう読まれましたか?

 

表紙には

 

「もう、嫌な仕事をするのはやめませんか。
会社辞めたい人、会社に入れなかった人、起業したけど失敗した人、アルバイトが続かない人……。
みんな、大丈夫です。 」

 

とあります。

 

妙にやさしくて、あやしい・・・。

と、正直なめていました。

まったく期待していませんでした。

 

「ああ、よくある軽いノリの起業本かな」「若いうちは節約すればなんとかなるとか、不用品を売ってどうのこうのみたいな?」くらいに思っていましたが、その予想は良い意味で完全に覆されます。

 

ただの節約志向や安易な弱者肯定じゃなくて、新しい価値観で人間社会をとらえなおしているようでもあるし、「生活の資本家」や「やりがい搾取」への考察など、幅広い視野を持ってロジカルな指摘が数多くくりだされているからです。

 

衝撃的すぎてまだうまく咀嚼できていないような、言葉にできない謎の読後感がある本でした。

 

読み終えたばかりですが、すぐ最初のページに戻って再読中です。

 

あふれる商才と、若さ、時代性

 

起業がテーマのビジネス書というものは普通、著者のすごい人の武勇伝にあこがれたり、血のにじむような苦労に感嘆したり、成功事例を疑似体験したり(ローンチ、サブスクリプション、エンジェルから億の資金調達・・・etc.)するものだと思うのですが、本書はそういうのではなく、いきなり「しょぼい」をキーワードに、身近な起業、コストもあまりかけず、リスクもほとんどとらない起業を提案していくのです。

 

「しょぼい起業」ってなんでしょうか?

 

これも先入観から「身の丈に合ったことをしましょう」系かな? と勝手に思っていました。しかし起業の出発点は「リアル店舗」だというので、これはなにかがちがうなと。

 

なおかつ、著者はまだ20代という若さだそうで、それでいて現在は投資やコンサルタントとして成功されているご様子。意外な事実がみえてくるにつれ、本書の放つ謎の魅力にどんどんひきこまれてしまいました。

 

「つらいことをやる必要はありません  」

 

冒頭からきっぱりと 「つらいことをやる必要はない」と結論づけられていますが、楽して儲けようという趣旨の本ではありません。

 

論理をすててやたら脱力をすすめる話ともまったく違う。超誠実な商売でありながら野麦峠ブラック企業みたいな悲壮感、犠牲者感がまったくなく、むしろ明るい。うまく説明ができないのがくやしいくらいの、あたらしい価値観に目が開かれる思いです。

 

商売の本質をつく言葉がどんどんでてきます。「固定費を極力下げること」や、「事業計画を守らないこと」、「アイデアから入らないこと」、「スタートは流れに身を任せること」など、店舗に限らず、なにかしらビジネスをしていれば思い当たることばかり。

 

思えば過去の「武勇伝系」ビジネス書の登場人物たちも、最初はきっとこんなマインドで商才を発揮していたんだろうな、という気がしてきます。

 

ツイッターで出資が決定?

 

後半では、著者の「しょぼう起業」メソッドで起業した若者の実例が登場しますが、これがまた実にいいエピソード、ストーリーで、心の中で拍手を送りたくなります。

 

ツイッターのやりとりで出資をつのるなど、いかにも現代的な展開もありますが、こういうのもけっしてお手軽なテクニックや、偶然うまくいった的な話ではないことは、ライトな語り口調だけれど背骨のしっかりした著者の文体から、はっきりと読み取ることができます。すべて必然的に起きたことであり、ツイッターは媒体にすぎないと。

 

若いうちにこの本に出会いたかったなあ、と少し寂しくなってしまうくらいおもしろい。どんなお仕事をしている方にも全力でおすすめします。

 

本書で、特に好きな部分(本文から引用)

 

特におもしろく感じた箇所や、覚えておきたいなと思ったフレーズを引用します。気になった方はぜひ本書を読まれてみてください。

 

売れようが売れなかろうが、とりあえず店を開けておくと、ときどき「ひとりでタンス運べないから手伝ってほしい」とか「草むしってくれ」とか「洗濯機処分してくれ」とか「冷蔵庫ただでくれ」みたいなよくわからない依頼が入って、お金をもらえたりもらえなかったりするわけですね。(55ページ)

 

事業は、アイデアから入るというより、人とのつながりや置かれている環境などの条件から、自分ができそうなことを発見して事業化していくものなのだと思います。「これをやるのが夢!」「これが儲かる!」をコケの一念で守り続けるのは相応の技術や資金がないと無謀ですし、赤字でもやり続ける覚悟が必要になります(事実、私のバーは当初赤字でした)。

(61ページ)

 

店は開いていれば、商品は回転していれば、車は走っていれば、人は働いていれば、それぞれその価値は実現されています。安くてもいい、なんなら無料でもいいから、とにかくすべての資本を動かし続け、眠らせないことが重要です。

(76ページ) 

 

大富豪になりたい訳でもなく、高級ブランド品がほしいわけでもない。

ただ毎日死にたい、生きるのを辞めたい。と思わなくてもすむような日々が送りたい。

『しょぼい喫茶店』はそういう日々を可能にできるんじゃないかと思ったので、そこで働きたいと言い出しました。

(148ページ) 

 

 

斬新で、ロジカル、ときどきエモい。

この不思議なビジネス書にしばらく夢中になりそうです。

 

 

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行政書士 竹永 大 

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