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わかる! 使える! 契約書の基本

契約書は経営、起業・独立、副業に必須のスキルです! 自分で契約書がつくれると楽しいですよ

自分でつくろう! 代理店契約書 ひな形とつくりかたと、印紙

オフィシャルサイトでは参考にしていただきたいビジネス契約書のサンプル集を無料でダウンロードできます。

 

 

■そもそも代理店契約とは?

 

 物販でも、システム関連でも、

携帯のように物品と利用サービスを組み合わせたものでも、

顧客開拓の部分はどんなビジネスモデルでも重要なパートです。

 

そこで、自社が営業するだけでなく、

マーケティングやセールスの部分を他社にやってもらう契約を

代理店契約と言います。

 

 

ようするに

「代わりに売ってもらう」

契約です。

 

 

ただ売ってもらうだけでなく、

代理店が安心して販売できるように、

あるいは売主側にとってもリスクのないように、

契約上いろいろな条件を仕組みます。

  

通常、すべての損益やリスクは、

売り主に帰属するのであって、

たとえば代金の未収リスクなども売主の負担となります。

 

そして代理店は、

販売の実績や出来高に応じて、

対価(代理店手数料等)を受け取れるという契約をします。

 

よく似た契約に、

販売店契約がありますが、

品物の流れが似ているだけで、契約内容は全く別です。

 

販売店契約とは買い取り方式ですので、

通常は売買契約の当事者として代金回収リスクも負います。

 

 

 

■自社だけで販売するより効果的! 代理店マーケティング

 

 

なぜ代理店契約をつかうのでしょうか?

ひとえにスピーディーに販促したいからです。

 

すでにある程度の販売ルートを持つ企業と組めば、

自社よりも効率良く売れる可能性があるのです。

 

新商材の投入など、

自社の販売力が追いつかないときは、

代理店に売ってもらえば効率よく市場を広げられます。

 

それでいてフランチャイズシステムほどには複雑でなく、

制度構築のハードルが低いのも良いところです。

 

 

■代理店契約の落とし穴

 

 

いいことずくめのようにみえる

代理店制度ですが、

欠点もあります。

 

 

自社以外の者にセールスの一部をお願いするかたちなので、

よくいえばお任せする、

リスクをみれば放任となり、ブランドイメージを損ないかねません。 

 

そのあたりは丁寧なルールづくりが必要でしょう。

 

ルールを厳しくしすぎると、

今度はそもそも代理店となるメリットを感じられなくなり、

代理店がやる気を出してくれないかもしれず、悩むところです。

 

 

代理店のモチベーションを維持しながら、

危険なところはきちんと規定する必要があります。

 

 

実際、各社の代理店システムは、

千差万別です。

 

 

うまく組織化し、

定期的にあつまりなどを開催して、上手にメンテナンスし、

さらに成績の良い代理店を表彰したりしている会社がありますが、

非常にうまい仕組みだと思います。

 

 

代理店に何を期待するのか、

どのような工夫でWin-Winのシステムにしていくかなど、

こだわるところはたくさんあるのですね。

 

 

どのような代理店制度にしようと変わらないことは、

とにかく最後はきっちり契約書にまとめて、

お互いにルールを確認することが重要、

ということです。

 

契約書の調整なくして代理店制度の成功はありません。

では、具体的にはどんなルールを決めておくべきでしょうか?

 

 

代理店契約で失敗しないため、

これだけは規定しよう!

という項目を挙げます。

 

 

■失敗しない代理店契約のための必須条項

1 具体的な手数料と支払い方を必ず規定

 

 

代理店が商品を売ってくれた場合、

その対価を支払います。

 

 

「手数料」「コミッション」などいろんな表現をつかいますが、

ようは、売ってくれたらいくら払うのかです。

 

 

その計算方法もいろいろと考えられます。

販売件数に単価をかける場合もあれば、

売上の何%という料率方式もよくあります。

また、販売数量に応じて段階的に増加していくタイプもあります。

 

 

代理店にとっては、支払時期も重要な情報です。

通常、締め日と支払い日は異なると思いますが、

この間隔が短いほうが、代理店にとっては嬉しいものです。

 

 

代理店への手数料は、

成功報酬型の広告費のようなものですから、

商品の単価や生涯顧客価値などから、

投入可能な経費を判断しましょう。

 

 

最初から無理のある手数料を設定したり、

あとで決めるといって濁してしまうのはよくありません。

 

 

最初からルールをきっちり決めて事前に提示しておかないと

あとで必ず揉めますから、しっかりプランしましょう!

 

 

■失敗しない代理店契約のための必須条項

2 エリア指定とは?

 

手数料が高いほうが、代理店がやる気になって、

より多くの坂路を開拓してくれそうですが、

単に手数料が高ければうまくいくほど代理店契約は甘くありません。

 

 

代理店というマーケティングが成功するかどうかは、

手数料の金額よりも、いかにうまく代理店の協力を引き出せるかにかかっています。

 

エリア指定とは、どの地域で代理店活動ができるのかというルールです。

 

一定のエリアを決めて代理店契約をすれば、

 

契約した代理店は、

その商品やサービスの取扱を当該エリアで独占できることになり、モチベーションは高まります。

 

代理店にとってはそのほうがメリットが大きいためです。

エリア指定をする場合は、提供側、メーカー側の直接販売権を必ず定めて、

明確にしてください。

 

つまり独占といっても、メーカー側は変わらずに直接販売できるのか、

それともメーカーすらも排除されるのかです。

 

仮に、独占的に販売させたのにその成績が期待通りでなければ、

チャンスロスにつながるため、慎重に定めたいところです。

 

 

■失敗しない代理店契約のための必須条項

3 数値目標は決める? 

 

 

代理店の手数料を設定し、

エリアも特定したとして、

最後に期待するのは「どれくらい売れるか」ではないでしょうか?

 

 

代理店契約には、

数値目標や、ときには最低取扱数量を定めることがあります。

 

これはノルマのような印象があるので、

正直、代理店には好まれませんが、

提供側、メーカー側にとっては、

解除理由としてもっておきたい側面があります。

 

 

提供側、メーカー側としては、

もちろん代理店にがんばってもらい、

共存共栄できれば良いと考えますが、

万が一不振の場合、代理店契約にメリットがないだけでなく、

 代理店が存在することによりエリア独占などの約束だけが残ります。

 

 

そこで、思惑と著しく違ってきた場合などに、

上手に契約を解除できるような条件が必要になるのです。

 

 

 

■ブランドの維持をも考えた規定を

 

 

売り上げは伸ばしたいですが、

売れれば何でも良いのかというと、

そうではありませんね。

 

売主側としては、

ブランドイメージを維持したいですし、

すぐに解約するような顧客よりは、

できれば優良な顧客を増やしたいと考えているはずです。

 

 

契約書でカバーするのがなかなか難しい項目ですが、

契約書はいざというときに読むものであり、

交渉とはおうおうにしてわずかな差が左右するものです。

 

少しでも自社の味方になってくれるような条文があれば、

支えになってくれるかもしれません。

 

ポリシーが 伝わるような、

ブランド維持の条項や、秘密保持義務の条項を

忘れずに検討、追記したいものです。

 

 

■代理店契約書のひな形は?

 

 

代理店契約書のひな形を記載します。

 

 

ポイントは、まず相手方を代理店として「指定」するということ。

そして、「手数料」を規定すること。

最後に、最低数量などの義務や条件をくっつけます。

 

 

---

 

 代理店契約書

 

○○株式会社(以下「甲」という。)と△△株式会社(以下「乙」という。)とは、次のとおり、代理店契約(以下「本契約」という。)を締結する。

 

第1条(目的)
甲は、甲の取り扱う別紙商品目録(省略)記載の商品(以下「本商品」という。)の販売につき、乙を□地区(○市、△市)における甲の独占的代理店として指名し、乙はこれを受託する。

 

第2条(乙の業務)
1 乙は、甲の代理店として、仲介を行うとともに、甲に代わって顧客から本商品の代金を受領する。
2 乙は、顧客との間で本商品の取引を行うときは、甲の代理店であることを示さなければならないが、乙は甲を代理して顧客と契約を締結する権限を有しない。
3 乙は、顧客から本商品の代金を受領したときは、速やかに甲の指定する方法にて甲に送金する。

 

第3条(代理店手数料)
1 甲は、乙の仲介により顧客との間で本商品の売買契約を締結し代金を受領したときは、乙に対し、売買契約を締結した本商品の代金の○パーセントを代理店手数料として支払う。
2 甲は、毎月末日に乙の仲介により売買契約を締結し、前条第3項の規定により乙から受領した本商品の代金を集計し、翌月末日限り、前項の代理店手数料を乙の指定する銀行口座に振込入金して支払う。なお、振込手数料は甲の負担とする。

 

第4条(競業避止義務)
 乙は、本契約期間中は、本商品と同一又は類似の商品を自ら販売し、又は第三者によるこれらの商品販売の代理や仲介をしてはならない。

 

第5条(最低取引額)
1 乙は、本商品を、3カ月間単位で最低金○万円の販売代金に相当する契約を仲介しなければならない。
2 乙が前項に定める取扱額を2回連続して実現できなかったときは、乙は独占的代理店の地位を失う。 

 

第6条(販売協力)
1 甲は、本商品の販売に必要な本商品の情報、及び、パンフレット、カタログその他の宣伝用材料を乙に無償で提供する。
2 乙は、別紙商標目録(省略)記載の甲の商標を、本商品の販売に必要な範囲において、無償で使用することができる。但し、乙が本商品の販売のために使用するパンフレット、POPその他の販促物を独自に作成するに際して事前に甲の承諾を得なければならない。

 

第7条(秘密保持義務)
1 甲及び乙は、本契約期間中及びその終了後5年間、本契約の遂行に際して相手方より開示を受けた次の各号の情報に関する秘密を保持し、相手方の承諾を得ることなく第三者に開示・漏洩してはならない。
(1)開示当事者より文書、電子データその他の方法により受領当事者に開示された開示当事者の営業上、技術上の情報であって、当該情報が記録された媒体に「秘密」「㊙」「Confidential」その他秘密である旨を示す表示がなされたもの。
(2)開示当事者より口頭にて受領当事者に開示された開示当事者の営業上、技術上の情報であって、開示後7日以内に書面にて情報の範囲を特定して秘密である旨の通知が開示当事者よりなされたもの。
2 次の各号に該当する場合は本条に定める秘密保持義務は適用されないものとする。
(1)開示当事者から事前に書面による承諾を得た場合
(2)知得前に、第三者から秘密保持義務を負わずして知得していた場合
(3)開示当事者から知得後に、受領当事者の責めに帰すことができない事由によって公知となった場合
(4)知得時に既に公知となっている場合

 

第8条(譲渡の禁止)
乙は、甲の書面による事前の同意なく、本契約上の地位若しくは本契約に基づくいかなる権利又は義務も、第三者に譲渡し若しくは担保の目的に供してはならない。

 

第9条(契約解除)
次の各号の一に該当する事由が乙に生じたときは、乙は甲に対する一切の債務について当然に期限の利益を喪失し、甲は乙に対して何らの催告を要することなく直ちに本契約を解除することができる。
(1)本契約に違反し、相当の期間を定めた是正の催告を受けたにもかかわらず当該期間内に是正がなされないとき
(2)手形又は小切手が不渡りとなったとき
(3)破産手続開始、民事再生手続開始、会社更生手続開始、特別清算手続開始の申立てがあったとき
(4)差押え、仮差押え、仮処分等強制執行の申立てを受け、又は競売の申立てがあったとき
(5)解散、合併、営業の全部又は重要な一部の譲渡が決議されたとき
(6)経営状態が悪化したとき、又は悪化するおそれがあると認められるとき
(7)公租公課の滞納処分を受けたとき

 

第10条(契約終了後の取扱) 
1 前条による解除、その他事由のいかんを問わず本契約が終了したときは、乙は、直ちに本商品の販売を中止するとともに、甲の代理店である旨の表示を全て撤去する。また、乙は甲の代理店とみなされる行為を一切してはならない。
2 甲は、本契約終了後であっても、乙に対し、本契約が終了するまでに乙が仲介した売買取引に関する代理店手数料を支払う義務を負う。
3 前条による解除、その他事由のいかんを問わず、本契約が終了したときは、乙は、甲に対し、直ちに本商品の在庫を返還しなければならない。

 

第11条(契約期間)
本契約は、本契約締結日より2年間効力を有するものとする。ただし、期間満了3カ月前までに、甲乙いずれからも相手方に対して本契約を終了する旨の書面による通知がなされない場合には、更に1年間延長するものとし、以後も同様とする。

 

第12条(合意管轄)
本契約に関する一切の紛争については、甲の本店所在地を管轄する地方裁判所を第一審の管轄裁判所とする。

 

 

以上本契約の成立を証するため本書2通を作成し、甲乙記名押印の上、各1通を保有する。

 

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 ■代理店契約書にも印紙は貼るの?

 

 

代理店契約の意味は、

セールスなどの業務を継続的に他社に委託する取引について、

その委託する取引の具体的な内容や範囲を定めるものです。

 

よって、

原則として「継続的取引の基本となる契約書」(第7号文書)に

該当することとなるでしょう。

 

つまり、

印紙を貼る契約書、ということになり、

紙の契約書で締結をした場合には、

印紙税額は4000円です。

 

 

■ひな形活用の手順とポイント

 

 

ひな形はできれば複数あつめて、

参考にしながらご自身の契約に仕上げていくことが望ましいです。

 

手順としては、

 

①まずは、ワードなどにコピー&ペーストします

 

②内容をよく読み、自社(自分)にとっての権利が

もれなく書かれているかどうか確認します。

 

③同様に、相手方の義務がもれなく書かれているかどうか確認します。

 

④そのビジネス特有の仮定条件「もし、・・・だったら」を考えて、あらかじめ記載しておくと紛争予防に役立ちます。書き加えましょう。

 

⑤加除修正を加えたら、条文番号などがずれていないか、再度確認しましょう。

 

⑥最後に、レイアウトを整えましょう。

 

 

もし気になる点があれば、

添削サービスも行っていますので、

ご利用ください。

 

 

最適な契約書で、かっこよく、

安心してビジネスをすすめたいですね!