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わかる! 使える! 契約書の基本

契約書は経営、起業・独立、副業に必須のスキルです! 自分で契約書がつくれると楽しいですよ

リストアップは最強の契約テクニック

オフィシャルサイトでは参考にしていただきたいビジネス契約書のサンプル集を無料でダウンロードできます。

結局のところ、
いい契約書をはやくつくれるようにしたり、
誰でもチェックできるようにするのには、
ポイントをリストアップしておくのが最良、最強だ。

どんな業務でも、
ある程度は定型化できる。
しくみ化できる。

レストランの料理だって、
昔はコックさんが独自にみにつけて、
職人芸として受け継がれ、
弟子がそれを見よう見まねで覚えていた。

まあそれはいまだってそうなんだろうけれど、
昔はいまほどマニュアルみたいなものはなかったはずなのだ。

たとえば塩コショウを何グラムだとか、
何分くらい煮るだの炒めるだのは、
ほとんど言語化されていなかったと聞く。

料理人の感覚が重視される世界で、
むしろ言語化、
マニュアル化などというものは
どこか否定される傾向にあるのだろう。

しかし、
結果的には
どんな料理だって、
何かを何グラムずつ組みわせ、
ある熱量をある時間加えて、
できあがっているはずなのである。

感覚は否定しないが、
すくなくともそれらの材料を、
言語化し、
くみあわせの手順を定型化、しくみ化することはできる。

しくみ化があれば、
ある日シェフが突然やめても、
レストランは売上をあげつづけることができる。

しくみがないと、悲惨である。
もちろんいいシェフを雇うのにこしたことはないが、
いいシェフがいるから売れる店というのは、
裏を返せばシェフの腕前に左右されているともいえるのだ。
組織として弱いと考えるべきだろう。

契約書作成業務にしたって、
どんなシチュエーションでどのような契約内容にすべきかは、
パターンというものが存在する。


だったら定型化できるところは
定型化してしまえばよいのである。

じゃあいったい、
どうやって定型化すればいいのか?

結局のところポイントをリストアップしておくに限る。

契約書に限らず、
リスト化はシンプルにして効果は絶大な、
最強のビジネススキルである。

つまり
同じ業界の似通った商品、
サービスであれば、
契約の論点は似てくるものであるから、
それをポイントとしてまとめておけばいいだけのはなしだ。

ドラフティングの前後に、
それらのポイントをチェックして、
抜け漏れを防いだり、
検討事項を考えることそのものを定型化できる。

仕事でto doリストを作成するように、
チェックリストを作ればいいという話だ。
例えばこんな具合である。

□ 契約の意図(目的)をはっきりさせましたか?
□ 万が一に備えて、損害賠償の規定はありますか?
□ 契約の解除についてもあらかじめ規定されましたか?
□ 契約当事者(サインする人)は適切ですか?住所氏名、所属、代表者印は明確・正確ですか?
□ 契約日の日付は入っていますか?
□ 契約期間は明確ですか?
□ 裁判管轄は明確、公平ですか?(遠方の取引先、海外との契約など)
□ 甲乙が逆になっていませんか?
□ 誤字はありませんか?(「×意義のない」→「○異議のない」など)
□ 第三者に理解できない用語を用いていませんか?(業界でのみ通用する用語など)

 etc.

このあたりはまあ
何の契約書だからということではなく
一般的にチェックすべきことになる。

さらに一歩踏み込んで、
たとえば自分でとりあつかった過去の案件では、
こういう点がポイントだった、
というのがあれば、
その分野の経験知として引き継いでいきたい。

たとえば
コンテンツビジネスなどで、
技術的には
コピーされかねない商品
あつかっているのなら、
コピーを禁止したり、
防御のための条項を検討すべき
だな、
ということが当然でてくるが、
それであれば、

□ 情報の複製の可否はありますか?
□ 情報に知的財産権が含まれる場合、その取扱いについて規定がありますか?
□ 違約金や損害賠償を検討されていますか?
□ 契約終了後の情報の扱いは適切ですか?(情報の返却や契約終了後の守秘義務など)

と言った要領で
追記していくわけだ。

ぜひ自社だけの、
その部署だけの
オリジナルなリストを作成したい。

大企業の法務部などは、
こういう取り組みを積極的にやって、
セミナーを開くなど社内周知にも力を入れている。

コンプライアンスが重視される中、
上級職向けの契約書セミナーなどが
実施されるのである。

ただ、
なかにはかなりつくりこまれた、
非常に高度な内容のチェックリストもお目にかかった。
さすがというかんじなのだが、
リストが高度すぎて、
読み解くのが一苦労になるというデメリットも感じた。

なので、
最初はシンプルなリストにすることと、
できれば

「よくわからないときは○○まで連絡を」、

などとひとこと添えておくような対応だって、
立派なリスク管理だと考えられる。


Zombie_To-Do_List
Zombie_To-Do_List / ironybelle