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わかる! 使える! 契約書の基本

契約書は経営、起業・独立、副業に必須のスキルです! 自分で契約書がつくれると楽しいですよ

コンビニの深夜営業とかを命じるのは違法なのか? おもしろい判例

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あーそういえばこの話題、
あったなー
と思いだした。

なかなかおもしろい事例。

深夜営業とかを強制されるのは、
優越的地位の濫用法理に反し違法だ、
という主張ですね。

個人的にはコンビニエンスストアのサービスには、
大変お世話になっているし、助かっている。

フランチャイズ契約的にはどうなのか?
主張は認められるのか?




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主 文
1 原告らの請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告らの負担とする。

事 実 及 び 理 由

第1 請求

1 被告は,原告らに対し,別紙サービス目録記載①~⑪及び⑭の各サービスに係る業務を強要してはならない。

2 被告は,原告らに対し,午後11時から翌日午前7時までの間におけるa店舗の開店及び営業を強要してはならない。

3 被告は,原告ら各自との間で取り交わした「加盟店付属契約書」のうち,「原告らは,今日の実情に合わせ,加盟店契約の全期間を通じ,年中無休で,連日24時間開店し,営業を実施するものとし,被告の許諾を受けて文書によ
る特別の合意をしない限り,24時間未満の開店営業は,認められないものとする」旨の条項を削除せよ。

第2 事案の概要
1 本件は,被告との間でフランチャイズ契約を締結してコンビニエンス・ストアを経営する原告らが,被告から別紙サービス目録記載①~⑪及び⑭の各サービス(以下「本件対象サービス」という。)に係る業務(以下「本件対象業務」という。)並びに午後11時から翌日午前7時までの間の開店及び営業(以下「本件深夜営業」という。)を強要されており,これは私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「独占禁止法」という。)2条9項5号ハ所定のいわゆる優越的地位の濫用に該当し,同法19条に違反する旨主張して,被告に対し,同法24条に基づく差止請求として,本件対象業務及び本
件深夜営業の強要の禁止並びに被告との間で締結したフランチャイズ契約中の前記第1の3の条項の削除を求めた事案である。


2 前提事実(争いがないか,各掲記の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認め
られる。)


(1) 被告について
被告は,「a・システム」と称する方式(以下「本件システム」とい
う。)によるコンビニエンス・ストアのフランチャイズ・チェーン(以下
「本件フランチャイズ・チェーン」という。)の運営等をしている株式会社
である。

(2) 被告と加盟者との間の基本契約等について
ア 被告は,本件フランチャイズ・チェーンに加盟する者(以下「加盟者」という。)との間で,加盟店基本契約(以下「本件基本契約」という。)
及び加盟店付属契約(以下,「本件付属契約」といい,本件基本契約と合わせて「本件基本契約等」という。)を締結している。本件基本契約には,
加盟者が自ら用意した店舗の経営を行う「Aタイプ」と称する形態と,被告が用意した店舗の経営を行う「Cタイプ」と称する形態とがあるが,後
記イからエまでの契約内容は,上記各タイプにおいて共通している。(甲2の1・2,15)

イ 本件基本契約には,被告が加盟者に対して本件フランチャイズ・チェーンの加盟店を経営することを許諾し,かつ,経営指導,技術援助等を行い,
加盟者が被告に対して加盟店経営の対価としてチャージを支払うこと等が定められており(1条),加盟者と被告は,それぞれ独立の事業者である
とされている(2条)。(甲2の1,15)

ウ 本件基本契約によると,加盟者は,被告から,本件フランチャイズ・チェーンの加盟店の経営ノウハウ及び各種機密情報の提供を受け,被告が店
舗内に本件システムに基づいて設置した設備や「a」の商標,サービスマーク,意匠等を使用する権利を付与されるものとされている(4条1項)。
エ 本件基本契約には,「加盟者は,加盟店の経営について,被告の指導,助言に従い,情報を活用し,販売促進に努め,店舗,設備,在庫品の管理
を適切に行い,消費者の期待に応えるため,本件基本契約の定めるところにより,全期間を通じ,年中無休で,連日少なくとも午前7時から午後1
1時まで,開店し,営業を行うものとする。」旨の規定があるが,本件付属契約において,上記規定に第2項として,「本条第1項の営業時間『全
期間を通じ,年中無休で,連日少なくとも午前7時から午後11時まで,開店し,営業を行う』との定めにかかわらず,
原告らは,今日の実情に合わせ,本件基本契約の全期間を通じ,年中無休で,連日24時間開店し,営業を実施するものとし,被告の許諾を受けて文書による特別の合意をしない限り,24時間未満(本条第1項)の開店営業は,認められないものとする。」旨の規定(以下「本件条項」という。)を追加するものとされている。(甲2の1・2,15)

(3) 原告らと被告との間の本件基本契約等の締結について原告ら(ただし,原告bについてはその父である亡c)は,被告との間で,それぞれ以下の日付けで本件基本契約等を締結した上,以下の名称の店舗(以下「本件各店舗」という。)の経営を開始した。(甲2の1・2)

ア 原告d
平成8年8月30日 aα店
イ 原告e
平成11年7月2日 aβ店
ウ 原告f
平成11年9月1日 aγ店
エ 原告g
平成12年3月1日 aδ店
オ 亡c
平成12年6月1日 aε店
カ 原告h
4
平成13年6月22日 aζ店
キ 原告i
平成18年1月1日 aη店
ク 原告j
平成19年3月27日 aθ店
ケ 原告k
平成19年8月1日 aι店

(4) 本件対象サービスについて
被告は,昭和62年10月に電気料金の収納代行サービスを開始し,以降,
åŽç´ä »£è¡Œã‚µãƒ¼ãƒ“スの対象を拡大していった。現在,被告は,加盟店において,
物品の販売以外に別紙サービス目録記載①~⑰の各サービスを提供する事業
を展開している。(甲10)

3 争点に関する当事者の主張

(1) 本件対象業務に係る差止請求(前記第1の1)について

ア 原告らの主張

(ア) 被告は,原告らには本件対象業務を行う義務がないにもかかわらず,自らの取引上の地位が加盟者である原告らに優越していることを利用し
て,原告らに対し,煩瑣なだけで利益の薄い本件対象業務を行うことを不当に強要し,誤収納による損失や多額の現金の取扱いによる強盗被害
の危険が高まるという不利益を与えている。被告の上記行為は,独占禁止法2条9項5号ハの定める「不公正な取引方法(優越的地位の濫
用)」に該当するというべきである。

(イ) 原告らは,被告の前記(ア)の行為によって前記(ア)の不利益を受け,著しい損害を被るおそれがあるから,独占禁止法24条に基づき,被告に
対して本件対象業務の強要停止を求める差止請求権を有する。

イ 被告の主張
(ア) 独占禁止法2条9項5号ハ該当性に関する原告らの主張は争う。

公共料金等の収納代行サービス等は,原告らのうちで最も加盟時期の早い原告dが加盟した平成8年には,既に本件フランチャイズ・チェー
ンの取扱業務として重要な位置を占め,社会的に広く認知されるようになっていた。このような状況下において,原告らは,被告からの説明や
研修等によって,本件フランチャイズ・チェーンに加盟した後は,その後に付加されるものも含めて一律に収納代行サービス等を取り扱うこと
になることを認識した上で,本件フランチャイズ・チェーンに加盟したものであり,加盟者が収納代行等の業務を行うことは,本件基本契約4
条2項,5条等からも明らかであった。また,本件対象業務は,原告らが主張するような不利益をもたらすものではなく,加盟者に手数料収入
をもたらし,売上げの向上にも資するものである。したがって,独占禁止法2条9項5号ハ該当性に関する原告らの主張は,失当である。

(イ) 独占禁止法24条所定の差止要件の充足に関する原告らの主張は争う。
本件対象業務は,前記(ア)のとおり,原告らの利益を侵害したり,著しい損害をもたらしたりするものではない。

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つづく