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わかる! 使える! 契約書の基本

契約書は経営、起業・独立、副業に必須のスキルです! 自分で契約書がつくれると楽しいですよ

グリーとディー・エヌ・エー “釣りゲーム” をめぐる戦い 2

オフィシャルサイトでは参考にしていただきたいビジネス契約書のサンプル集を無料でダウンロードできます。

昨日に引き続き、
この面白い著作権判例を掲載したい。
争点の確認。

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3 前提となる事実(争いのない事実又は証拠によって容易に認められる事実)


(1) 当事者

ア 第1審原告
第1審原告は,インターネットを利用した各種情報提供サービス業並びにコンピュータに関するハードウェア・ソフトウェアの開発,製造,販売,リース及び保守サービス等を業とする株式会社である。第1審原告は,ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS。会員登録をしたユーザーが自己のプロフィールページを作り,日記を書き,テーマごとに設定された掲示板等を通じて,親しい友人とのコミュニケーションや,メンバーとの情報交換を楽しむことができるインターネット上のコミュニティ型サービス)を提供するインターネット・ウェブサイト「GREE」を,携帯電話機向け及びパーソナルコンピュータ向けに運営している。


イ 第1審被告ディー・エヌ・エー
第1審被告ディー・エヌ・エーは,インターネットを利用した各種情報処理サービス及び情報提供サービス並びにソフトウェアの企画,開発,設計,製造,販売,賃貸,運用及びその代理等を業とする株式会社である。第1審被告ディー・エヌ・エーは,ポータルサイト・サービス兼SNSを提供するインターネット・ウェブサイト「モバゲータウン」を,携帯電話機向け及びパー
ソナルコンピュータ向けに運営している。


ウ 第1審被告ORSO
第1審被告ORSOは,インターネット,コンピュータ,携帯電話,テレビゲーム機器等のシステム開発及びコンサルタント業務並びにゲームソフトの企画制作,製造,販売及び配給等を業とする株式会社である。


(2) 原告作品について

ア 第1審原告は,平成19年ころ,釣りを題材とした携帯電話機用インターネット・ゲームである原告作品を製作し,SNSのコミュニケーション機能と連動させたSNS連動型ゲームの第1弾として,平成19年5月24日から,携帯電話機向けGREEにおいて,その会員に対し,原告作品の公衆送信による配信を開始した。

イ 原告作品には,トップ画面,釣り場選択画面,キャスティング画面,魚の引き寄せ画面及び釣果画面が存在する。

ウ 平成21年2月7日から,原判決別紙影像目録3記載の原告作品の魚の引き寄せ画面の影像(以下「原告影像」という。)を用いた広告が行われた。


(3) 第1審被告らの行為


ア 第1審被告らは,被告作品を共同製作し,平成21年2月25日,携帯電話機向けモバゲータウンにおいて,その会員一般に対し,公衆送信による配信を開始した。

イ 被告作品には,トップ画面,釣り場選択画面,キャスティング画面,魚の引き寄せ画面及び釣果画面が存在する。

ウ 携帯電話機向けモバゲータウンにおいて,被告作品で遊んだことのないユーザーが被告作品を検索すると,被告作品を紹介する画面が表示される。同画面には,被告作品の配信開始前から,被告作品の魚の引き寄せ画面の影像(被告影像1)が掲載されている(甲16,乙141)。

エ 第1審被告ORSOのホームページには,被告作品を紹介する画面が存在する。同画面には,被告作品の配信開始に近接して,被告作品の魚の引き寄せ画面の影像(被告影像2)が掲載されている(甲17)。



4 争点

(1) 著作権(翻案権,著作権法28条による公衆送信権)及び著作者人格権(同一性保持権)の侵害の成否

ア 被告作品における「魚の引き寄せ画面」は,原告作品における「魚の引き寄せ画面」に係る第1審原告の著作権及び著作者人格権を侵害するものか(争点1-1)

イ 被告作品における主要画面の変遷は,原告作品における主要画面の変遷に係る第1審原告の著作権及び著作者人格権を侵害するものか(争点1-2)

(2) 第1審被告らのウェブページに被告影像1及び2を掲載する行為は,不正競争防止法2条1項1号に該当するか(争点2)
(3) 被告作品を製作し公衆に送信する行為は,第1審原告の法的保護に値する利益を侵害する不法行為に当たるか(争点3)
(4) 第1審原告の損害(争点4)
(5) 第1審被告らによる謝罪広告の要否(争点5)
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つづく。