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わかる! 使える! 契約書の基本

契約書は経営、起業・独立、副業に必須のスキルです! 自分で契約書がつくれると楽しいですよ

ソフトウェアのリース契約は無効にできるか? おぼえておきたい判例

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いちど成立したリース契約をキャンセルできるかどうか、
これはおぼえておきたい、
非常に面白い事例。


まず原告の主張を掲載します。

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主 文
1 原告Aと被告との間において,原告Aの被告に対する,別紙契約目録記載1のリース契約に基づく残リース料債務106万7850円が存在しないことを確認する。

2 原告Bと被告との間において,原告Bの被告に対する,前項のリース契約についての連帯保証債務106万7850円が存在しないことを確認する。

3 原告Aのその余の請求を棄却する。

4 原告Cと被告との間において,原告Cの被告に対する,別紙契約目録記載2(1)及び(2)記載の各リース契約に基づく残リース料債務199万9620円が存在しないことを確認する。

5 原告Dと被告との間において,原告Dの被告に対する,前項の各リース契約についての連帯保証債務199万9620円が存在しないことを確認する。

6 原告Cのその余の請求を棄却する。

7 訴訟費用はこれを4分し,その1を原告らの,その余を被告の各負担とする。

事 実 及 び 理 由

第1 請求

1 主文1項同旨

2 主文2項同旨

3 被告は,原告Aに対し,金35万5950円及びこれに対する平成22年5月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

4 主文4項同旨
5 主文5項同旨
6 被告は,原告Cに対し,金60万8580円及びこれに対する平成22年5月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

第2 事案の概要
本件は,原告らが,リース取引を行う被告に対し,訴外株式会社E(以下「訴外E社」という。)をサプライヤーとするリース契約の締結,連帯保証の申込みを内容とするリース契約申込書を交付し,リース料の一部を支払った後に,訴外E社よりホームページ作成の役務の提供を受けられなかったとして,前記リース契約の不成立,無効等を主張し,不当利得の返還として既払リース料の返還,並びに未払リース料債務及び連帯保証債務の不存在確認を求めた事案である。


1 前提となる事実(争いのない事実及び弁論の全趣旨より認められる事実)

(1) 本件第1契約の関係
ア 原告Aは,平成20年7月18日,被告に対し,別紙契約目録記載1のリース契約(以下「本件第1契約」という。)の申込みを行い,原告Bは,原告Aが被告に対して負担する一切の債務について,連帯保証する旨の意思表示をした。

イ 被告は,同年8月11日,原告Aに対し,本件第1契約についての確認を行い,これによって,本件第1契約及び原告Bの連帯保証契約は,同日付で成立したものとした(その効力については争いがある。)。

ウ 原告Aは,本件第1契約のリース料総額142万3800円(消費税を含む。以下のリース料等の表示において同じ。)のうち,35万5950円については被告に支払ったが,その余の106万7850円については,支払を拒んでいる。

(2) 本件第2契約の関係
ア 原告Cは,被告に対し,平成20年6月4日に別紙契約目録記載2(1)のリース契約(以下「本件第2(1)契約」という。)の,同月20日に同目録記載2(2)のリース契約(以下「本件第2(2)契約」という。)の各申込みを行い,原告Dは,それぞれの際に,原告Cが被告に対して負担する一切の債務について,連帯保証する旨の意思表示をした(以下,本件第2

(1)契約と本件第2(2)契約とを「本件第2契約」と総称し,本件第1契約,本件第2契約及びこれに付随する連帯保証契約を「本件各契約」と総称する。)。

イ 被告は,同年6月20日,原告Cに対し,本件第2契約についての確認を行い,これによって,本件第2契約及び原告Dの連帯保証契約は,同日付で成立したものとした(その効力については争いがある。)。

ウ åŽŸå‘Šï¼£ã¯ï¼Œæœ¬ä»¶ç¬¬ï¼’å¥‘ç´„ã®ãƒªãƒ¼ã‚¹æ–™ç·é¡ã®åˆè¨ˆï¼’ï¼–ï¼ä¸‡ï¼˜ï¼’ï¼ï¼ å††ã®ã†ã¡ï¼Œï¼–0万8580円については被告に支払ったが,その余の199万9620円については,支払を拒んでいる。

2 原告らの主張(請求原因事実)

(1) 総論

ア 本件各契約は,サプライヤーである訴外E社とリース会社である被告との業務提携に基づき,訴外E社が被告に原告らを斡旋し,被告が訴外E社にリース契約締結に関する事務手続を代行させるため,リース会社である被告とユーザーである原告らとの間に,直接の交渉が存しないリース提携販売にあたる。

イ 本件各契約は,いわゆる小口リースであって,十分な資金力のない訪問販売業者が利用するため,このため,対象物件についての知識のないユーザーが,サプライヤーの勧誘により市価より遙かに高額なリース契約を締結させられるなどの病理現象が生じやすく,物件の選定や価格交渉はサプライヤーとユーザーとの間で行われるとの古典的なリース契約の法理に依拠した場合,サプライヤーの不正な勧誘が看過されることになる。

ウ 提携リース,小口リースにおいては,サプライヤーとユーザーの関係は希薄であるのに,リース会社とサプライヤーの関係は密接であり,リースの実質上の目的が役務の提供にある場合,リース会社においてそれを見抜くことは容易であるから,被告は,本件各契約が,真実,ソフトウェアを対象とするものであるか,ソフトウェアが原告らに引き渡されたかを確認すべき義務を負っていたというべきである。

(2) 主位的主張(役務提供契約)
ア 原告らは,訴外E社より勧誘を受け,ホームページを作成し更新するという役務の提供を受け,被告にその対価を分割払いすることを目的として,本件各契約の申込みをしたのであるから,本件各契約は,リース契約の名称が使用されていても,内容は役務の提供を目的とする契約であり,本件各契約の契約書等に記載されたリース契約であることを前提とする条項は,適用されない。

イ 原告Cにおいて複数の契約を締結していること,及び本件各契約のリース料が,市販のホームページ作成ソフトの価格に比して著しく高額であることに照らし,本件各契約が役務の提供を目的とするものであることは明らかである。

ウ 訴外E社は,原告らに対し,ホームページの作成及び更新といった,本件各契約の目的である役務の提供を履行せず,原告らにおいて履行を催告したがその提供がないため,原告らは,被告に対し,リース料支払義務を負担しない。念のため,被告に対し,本件各契約を債務不履行解除する旨の意思表示をした。

(3) 予備的主張1(ホームページを目的とするリース契約)

ア 仮に本件各契約が役務提供契約ではなく,リース契約であるとされた場合,リース契約の対象物件は,原告らのホームページというべきである。

イ 原告らに完成したホームページが引き渡された事実はなく,原告らにおいてその引渡しを確認した事実もないので,原告らは,本件各契約に基づく,リース料の支払義務を負わない。


ウ 原告らが,本件各契約の債務不履行解除の意思表示をしたことは,前記
(2)ウに同じ。

(4) 予備的主張2(ソフトウェアを目的とするリース契約)
仮に本件各契約が,役務提供契約ではなくリース契約とされ,その対象物件がソフトウェアとされるのであれば,以下のとおり解すべきである。

ア 契約不成立
原告らにおいて,ソフトウェアを対象とするリース契約を締結する意思はなかったから,本件各契約は,不成立というべきである。

イ 心裡留保
原告らは,ホームページ作成のために本件各契約を締結したものであって,ソフトウェアを対象とする契約を締結する意思はなかった。訴外E社がホームページの作成を主たる業務としていること,本件各契約のリース料が単なるソフトウェアの売買に比して著しく高額であること,及びユーザーよりの苦情,問い合わせ等から,訴外E社が,ホームページ作成の役務の提供のためにリース契約を利用していることを,被告は知り得たと考えられるから,本件各契約は,心裡留保により無効である。

ウ 公序良俗違反
ソフトウェアを対象とするリース契約としては,法外な金額が設定され,訴外E社が役務の提供を停止しても,原告らは中途解約することができないとする点で,本件各契約は公序良俗に違反するというべきであり,無効である。

(5) 予備的主張3(信義則違反)
リース料の実質が,ホームページ作成という役務の提供に対する対価であり,リース取引になじまないこと,被告と訴外E社は,相互に市場を拡大し,利益を追求していた関係にあったこと,本件各契約は,訴外E社が契約締結事務を代行したものであることを総合すると,訴外E社が役務の提供を行っていない以上,被告が原告らに本件各契約に基づきリース料を請求することは,信義則に違反し許されない。

(6) まとめ
主位的主張,予備的主張1または予備的主張2のいずれかが認められた場合,原告らは,被告に対し,不当利得に基づき既払いリース料の返還及びこれに対する訴状による催告の日の翌日から支払済みまで民法所定年5分の割合による遅延損害金の支払,並びに未払いリース料債務及び連帯保証債務の不存在確認を求める。予備的主張3が認められた場合は,未払いリース料債務及び連帯保証債務の不存在確認を求める。

つづく
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明日、被告の主張を掲載する。

ようするに
契約の不成立、無効等を主張。
不当利得の返還として既払リース料の返還、
未払リース料債務、
連帯保証債務の不存在確認を求めている。