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わかる! 使える! 契約書の基本

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顧客情報の不正利用 競業的行為をやめさせる方法はあるか 1

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長くて難しいけれど、
重要なポイントをいくつも含んでいるので、
数回に分割して掲載。

控訴審判決。

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平成24年7月4日判決言渡 同日原本受領 裁判所書記官
平成23年(ネ)第10084号,平成24年(ネ)第10025号 損害賠償請
求控訴,同附帯控訴事件

原審・東京地方裁判所平成21年(ワ)第24860号
口頭弁論終結日 平成24年6月6日


判 決

当事者 別紙当事者目録記載のとおり

主 文

1 1審原告ネクストの附帯控訴及び1審被告らの控訴をいずれも棄却する。
2 1審原告コミュニティの附帯控訴に基づき,原判決主文3項ないし5項のうち1審原告コミュニティと1審被告らに関する部分を次のとおり変更する。

(1) 1審被告らは,1審原告コミュニティに対し,連帯して475万1377円並びにうち474万5877円に対する平成21年8月1日から支払済みまで年5分の割合による金員及びうち5500円に対する同年9月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

(2) 1審被告レントレックス及び同 Y1 は,1審原告コミュニティに対し,連帯して2600円を支払え。
(3) 1審原告コミュニティのその余の請求をいずれも棄却する。

3 訴訟費用の負担は,次のとおりとする。
(1) 1審原告ネクストと1審被告らとの間の控訴費用は1審被告らの,同附帯控訴費用は1審原告ネクストの各負担とする。
(2) 1審原告コミュニティと1審被告らとの間の訴訟費用は,第1,2審を通じてこれを5分し,その4を1審原告コミュニティの負担とし,その余を1審被告らの負担とする。
4 この判決は,主文2項の(1)及び(2)に限り,仮に執行することができる。


事実及び理由

第1 控訴及び附帯控訴の趣旨

1 1審被告らの控訴の趣旨
(1) 原判決中,1審被告ら敗訴部分を取り消す。
(2) 前項の部分に係る1審原告らの請求をいずれも棄却する。
(3) 訴訟費用は,1,2審とも,1審原告らの負担とする。

2 1審原告らの附帯控訴の趣旨

(1) 原判決を次のとおり変更する。
ア 1審被告らは,1審原告ネクストに対し,連帯して2348万1080円及びこれに対する平成21年8月1日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
イ 1審被告レントレックス及び同 Y1 は,1審原告ネクストに対し,連帯して1万2866円を支払え。
ウ 1審被告らは,1審原告コミュニティに対し,連帯して2418万3750円及びこれに対する平成21年8月1日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
エ 1審被告レントレックス及び同 Y1 は,1審原告コミュニティに対し,連帯して1万3251円を支払え。
(2) 訴訟費用は,1,2審とも,1審被告らの負担とする。
(3) (1)項アないしエにつき仮執行宣言


第2 事案の概要

1 当事者(証拠を掲記したものを除き,当事者間に争いがない。)

(1) 1審原告ネクストは,投資用マンション「ガーラマンション」を中心とした不動産の売買等を業とする資本金の額が18億5897万円の株式会社であり,平成19年3月以来,東京証券取引所市場第2部に上場している(甲1,15,84)。

(2) ï¼‘å¯©åŽŸå‘Šã‚³ãƒŸãƒ¥ãƒ‹ãƒ†ã‚£ã¯ï¼Œï¼‘å¯©åŽŸå‘Šãƒã‚¯ã‚¹ãƒˆãŒè²©å£²ã—ãŸä¸å‹•ç”£ã®ç®¡ç†åŠã³è³ƒè²¸ç­‰ã‚’æ¥­ã¨ã™ã‚‹è³‡æœ¬é‡‘ã®é¡ãŒï¼•ï¼ï¼ï¼ä¸‡å††ã®æ ªå¼ä¼šç¤¾ã§ã‚ã‚Šï¼Œï¼‘å¯©åŽŸå‘Šãƒã‚¯ã‚¹ãƒˆã®å®Œå…¨å­ä ¼šç¤¾ã§ã‚る(甲2,15)。

(3) 1審被告 Y1 は,平成14年3月,1審原告ネクストに営業社員(従業
員)として採用され,営業部に所属して投資用マンションの販売業務に携わり,平
成18年2月,課長に就任したが,平成20年4月,カスタマーサポートグループ
への異動を経て,同年7月9日,1審原告ネクストを退職した(甲59,60,6
6,乙62)。

(4) 1審被告 Y2 は,平成15年2月,1審原告ネクストに営業社員(従業員)として採用され,営業部に所属して投資用マンションの販売業務に携わった後,平成20年10月27日,1審原告ネクストを退職した(乙20,63)。

(5) 1審被告レントレックスは,投資用マンションを中心とした不動産の賃貸管理,仲介等を業とする資本金の額が990万円の株式会社であり,平成20年11月14日,代表取締役を務めている1審被告 Y1 によって設立され,同月頃,1審被告 Y2 を従業員として雇用したものであるが,1審原告コミュニティとは競争関係にある(甲3,乙10)。1審被告レントレックスは,創業から平成21年2月頃までは,1審被告 Y1 及び同 Y2 が稼働していたほかに1審被告Y1 の妻が手伝っていたが,その他に従業員はいなかった(乙62,原審1審被告 Y1 )。


2 1審原告らの請求
本件は,1審原告らが,1審被告らに対し,後記の損害賠償責任に基づき,1審原告ネクストにおいては,①1審被告らの後記の各違法行為に対応を余儀なくされた費用相当額(48万1080円),②信用毀損による損害額(2000万円),③弁護士費用(300万円),以上合計2348万1080円及びこれに対する平成21年8月1日(1審被告 Y2 に対する訴状送達の日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払のほか,1審被告レントレックス及び同 Y1 に対しては,上記2348万1080円に対する平成21年7月28日
(1審被告 Y1 及び同レントレックスに対する訴状送達の日)から同月31日(上記附帯請求の起算日の前日)までの民法所定の年5分の割合による遅延損害金1万2866円の連帯支払を求め,1審原告コミュニティにおいては,①1審被告らの後記の各違法行為に対応を余儀なくされた費用相当額(4万8730円),②信用毀損による損害額(2000万円),③逸失委託料相当額(832万1340円),④弁護士費用(300万円),以上合計3137万0070円のうち2418万3750円及びこれに対する上記平成21年8月1日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払のほか,1審被告レントレックス及び同Y1 に対しては,上記2418万3750円に対する上記平成21年7月28日から同月31日までの民法所定の年5分の割合による遅延損害金1万3251円の連帯支払を求める事案である。


(1) 第1次請求

1審被告らにおいて,
①1審原告らからは不正取得行為により,秘密保持義務を負った1審原告らの元従業員からはその不正取得行為について悪意重過失により,1審原告らの営業秘密である顧客情報を取得し,当該顧客情報に基づき1審原告らの顧客に連絡して使用し(不正競争防止法2条1項4,5号。不正取得行為による顧客情報使用),もって賃貸管理の委託先を1審原告コミュニティから1審被告レントレックスに変更するよう勧誘して賃貸管理委託契約を締結し,
②1審原告らから開示され,秘密保持義務を負った1審原告らの元従業員からはその不正開示行為について悪意重過失により開示された,当該顧客情報に基づき,図利加害目的で1審原告らの顧客に連絡して使用し(同項7,8号。図利加害目的による顧客情報使用),もって賃貸管理の委託先を1審原告コミュニティから1審被告レントレックスに変更するよう勧誘して賃貸管理委託契約を締結し,
③これらの連絡に当たり,1審原告ネクストが債務超過で倒産する可能性が高く,1審原告コミュニティも連鎖倒産するなどと,競争関係にある1審原告らの営業上の信用を害する虚偽の事実を告知した(同項14号。信用毀損)ことを理由とする不正競争防止法4条に基づく損害賠償責任(ただし,1審被告レントレックスについては,選択的に,一審被告 Y1 の行為に係る会社法350条に基づく損害賠償責任及び1審被告 Y2 の行為に係る民法715条1項に基づく損害賠償責任)

(2) 第2次請求
1審被告 Y1 及び同 Y2 において,前記(1)の行為が秘密保持義務や競業避止義務を定めた誓約書違反又は就業規則違反に当たることを理由とする債務不履行に基づく損害賠償責任











つづく