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浮世絵の研究と著作権 4

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結論部分。

最終的にはわりとあっさり、
侵害も不法行為も否定されている。

しかし、その理由が大事ですな。




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第4 当裁判所の判断

1 争点1(被告の行為が,原告著作物についての著作権侵害(複製権侵害又は翻案権侵害)に当たるか)について

 複製権侵害又は翻案権侵害の成否について
ア 著作物の複製(著作権法21条,2条1項15号)とは,既存の著作物に依拠し,その内容及び形式を覚知させるに足りるものを再製することをいう。ここで,再製とは,既存の著作物と同一性のあるものを作成することをいうと解すべきであるが,同一性の程度については,完全に同一である場合のみではなく,多少の修正増減があっても著作物の同一性を損なうことのない,すなわち実質的に同一である場合も含むと解すべきである。また,著作物の翻案(著作権法27条)とは,既存の著作物に依拠し,かつ,その表現上の本質的な特徴の同一性を維持しつつ,具体的な表現に修正,増減,変更等を加えて,新たに思想又は感情を創作的に表現することにより,これに接する者が既存の著作物の表現上の本質的な特徴を直接感得することのできる別の著作物を創作する行為をいう。もとより,著作権法は,思想又は感情の創作的な表現を保護するものであって(同法2条1項1号),思想,発想又はアイデア等を直接保護するものではない。そのため,仮に既存の著作物に依拠して創作された著作物であっても,具体的な表現のレベルでの本質的な特徴の同一性が維持されておらず,具体的な表現から抽出される思想,発想又はアイデアのレベルにおいて既存の著作物と同一又は類似と評価され,あるいは事実又は事件といったレベルにおいて同一又は類似の内容を述べていると評価されるにとどまる場合は,両者は,いずれも表現それ自体ではない部分において共通性を有するにすぎないから,著作権法上の複製にも翻案にも当たらない。また,具体的な表現に同一又は類似と評価される部分があったとしても,表現上の創作性がない部分について同一又は類似と評価されるにすぎない場合は,やはり複製にも翻案にも当たらない。

イ このように,複製又は翻案に該当するためには,既存の著作物とこれに依拠して創作された著作物との間に,外形的表現としての同一性が認められることが必要で,さらに,同一性を有する部分が,著作権法による保護の対象となる思想又は感情を創作的に表現したものであることが必要である(著作権法2条1項1号)。そして,「創作的」に表現されたというためには,筆者の何らかの個性が表現されたものであれば足り,厳密な意味で独創性が発揮されたものであることまでは必要ないが,文章自体がごく短く又は表現上制約があるため他の表現が想定できない場合や,表現が平凡かつありふれたものである場合には,これを創作的な表現ということはできない。

ウ 本件において,原告は,被告による被告著作物部分の記述又は発言は,P3の浮世絵についての独自の研究成果を盗用したものであるとして,複製又は翻案に当たる旨主張する。しかしながら,前述のとおり,原告記述部分と被告著作物部分とを対比して同一又は類似するといえる部分があるとしても,それが思想又は感情の創作的表現の同一性の問題ではなく,表現から抽出される又は表現が前提とする,思想,発想又はアイデアにおける同一性,あるいは事実又は事件における同一性の問題にすぎないときは,当該被告著作物部分の記述又は発言は,複製又は翻案に該当するとはいえない。また,原告記述部分が何らかの歴史的事実に言及し,これに対する見解を述べるものであったとしても,そのような事実,見解自体について,排他的権利が成立するものではなく,これと同じ事実,見解を表明することが,著作権法上禁止されるいわれはない。

 原被告著作物対比目録についての検討

ア 別紙2原被告著作物対比目録符号1について
(被告著作物部分1-①,②と原告記述部分A)

被告著作物部分1-①,②と原告記述部分Aとを比較するに,その表現は「浮世絵」と「錦繪」,「芸術」と「美術」の違いを除いて共通するところ,「錦繪」は浮世絵と総称される絵画のうち多色摺版画を意味すること(甲10),「芸術」と日常的に「美術」と近い意味で用いられることからすれば,両者はその表現において共通点がある。しかしながら,原告記述部分Aは,錦絵が美術であることへの疑問を短い単語の組合せにより表現したもの(又は,錦絵は美術ではないという見解を,反語という方法で表現したもの)にすぎず,同部分に著作物性を認めることはできない。したがって,被告著作物部分1-①,②と原告記述部分Aとに上記共通点があるとしても,著作権法上の複製又は翻案は認められない。

イ 別紙2原被告著作物対比目録符号2について
(被告著作物部分2-①,②と原告記述部分B,C,D)

 被告著作物部分2-①,②と原告記述部分B,C,Dとを比較するに,両者は具体的な表現において異なっており,前者が,後者の表現上の本質的特徴の同一性を維持しつつ,これに修正等を加えたものであって,前者に接する者が後者の著作物の表現上の本質的な特徴を直接感得す
ることができるともいえないことから,いずれについても複製又は翻案は認められない。

 原告が主張するところは,原告記述部分B,C,Dの内容は,いずれも錦絵は美術ではないことを述べたものであり,その趣旨において,被告著作物部分2-①,②と共通することをいうものと解される。しかしながら,前述のように,両者が具体的表現において異なる以上,この主張は,被告著作物部分2-①,②と原告記述部分B,C,Dとは,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分において同一性を有することを主張するにすぎないから,原告の主張には理由がない。

ウ 別紙2原被告著作物対比目録符号3について
(被告著作物部分3-①,②と原告記述部分E,F1,F2,G1。なお,原告記述
部分F2は,被告著作物部分3-①との関係においてのみ主張されている。)

 原告記述部分Eとの対比について
被告著作物部分3-①,②と原告記述部分Eとを比較するに,両者は,その表現はもちろんのこと,内容においても共通しないことは明らかであり,いずれについても複製又は翻案は認められない。

 原告記述部分F1,F2,G1との対比について
a 被告著作物部分3-①,②と原告記述部分F1,F2,G1とを比較するに,両者は具体的な表現において異なっており,前者から後者の本質的特徴を感得することができるともいえないことから,いずれについても複製又は翻案は認められない。

b 原告が主張するところは,原告記述部分F1,F2,G1の内容は,いずれも浮世絵が外国人の評価によって芸術作品であると考えられるようになったことを述べたものであり,その趣旨において,被告著作物部分3-①,②と共通することをいうものと解される。しかしながら,この主張も,両者が具体的表現において異なる以上,被告著作物部分3-①,②と原告記述部分F1,F2,G1とは,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分において同一性
を有することを主張するにすぎないから,原告の主張には理由がない。

エ 別紙2原被告著作物対比目録符号4について
(被告著作物部分4-①,②と原告記述部分G1,G2)被告著作物部分4-①,②と原告記述部分G1,G2とを比較するに,両者は,その表現はもちろんのこと,内容においても共通しないことは明らかであり,いずれについても複製又は翻案は認められない。
オ 別紙2原被告著作物対比目録符号5について
(被告著作物部分5-①,②と原告記述部分E,F1,F2,G1,H)被告著作物部分5-①,②と原告記述部分E,F1,F2,G1,Hとを比較するに,両者は,その表現はもちろんのこと,内容においても共通しないことは明らかであり,いずれについても複製又は翻案は認められない。

カ 別紙2原被告著作物対比目録符号6について(被告著作物部分6-①,②と原告記述部分G3,I)被告著作物部分6-①,②と原告記述部分G3,Iとを比較するに,これらは,いずれも,江戸幕府による禁令の下,浮世絵が風刺の手段として用いられていたことを記載した点で共通性を有する。また,被告著作物部分6-①,②と原告記述部分Iとを比較するに,両者は,いずれも,浮世絵が大量生産されていたことを記載した点で共通性を有する。しかしながら,被告著作物部分6-①,②では,浮世絵が大量生産できるがゆえに,幕府がその政治批判をおそれてチェック機能を設けたことが記載されているのに対し,原告記述部分G3,Iは,このような趣旨の記載ではなく,両者は,その表現はもちろんのこと,内容においても異なっており,いずれについても複製又は翻案は認められない。

キ 別紙2原被告著作物対比目録符号7について
(被告著作物部分7-①,②と原告記述部分G3,I,J,K)

 原告記述部分G3,Iとの比較について
被告著作物部分7-①,②と原告記述部分G3,I,K,Jとを比較するに,両者は,その表現はもちろんのこと,内容においても共通しないことは明らかであり,いずれについても複製又は翻案は認められない。
 原告記述部分J,Kとの比較について
a 被告著作物部分7-①,②と原告記述部分J,Kとを比較するに,両者は,いずれも図又は絵の説明文であり,物価高騰を人気役者の凧揚げによって風刺した旨の説明を記載した点で共通性を有するものの,その具体的表現は異なっており,前者から後者の表現上の本質的特徴
を感得することができるともいえないことから,いずれについても複製又は翻案は認められない。

b 原告の主張するところは,被告著作物部分7-①,②と原告記述部分J,Kとが,浮世絵の説明として同じ趣旨を述べていることをいうにすぎず,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分において同一性を有するとの主張にすぎないから,原告の主張には理由がない。c なお,原告記述部分Kは,P4の著作物であるところ,当該著作物に原告の著作権が及んでいること自体が明らかにされているとはいえず,この点においても,原告の主張には理由がない。

ク 別紙2原被告著作物対比目録符号8について
(被告著作物部分8-①,②と原告記述部分G1,G2,G3,H)被告著作物部分8-①,①¡ã¨åŽŸå‘Šè¨˜è¿°éƒ¨åˆ†ï¼§ï¼‘,G2,G3,Hとを比較するに,両者は,その表現はもちろんのこと,内容においても共通しないことは明らかであり,いずれについても複製又は翻案に当たらない。
ケ 別紙2原被告著作物対比目録符号9について
(被告著作物部分9-①,②と原告記述部分C,D,F1)
 被告著作物部分9-①,②と原告記述部分C,D,F1とを比較するに,両者は,いずれも浮世絵が娯楽用のものであったことを記載した点で共通性を有するものの,その具体的表現は異なっており,前者から後者の表現上の本質的特徴を感得することができるともいえないことか
ら,いずれについても複製又は翻案は認められない。
 原告の主張するところは,被告著作物部分7-①,②と原告記述部分J,Kとが,浮世絵が娯楽用のものであったという発想又はアイデアにおいて共通するとの趣旨にすぎず,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分において同一性を有するとの主張にすぎないから,
原告の主張には理由がない。

コ 別紙2原被告著作物対比目録符号10について
(被告著作物部分10-①と原告記述部分C,D,F1)
 被告著作物部分10-①と原告記述部分C,D,F1とを比較するに,両者は,いずれも浮世絵が娯楽用のものであったことを記載した点で共通性を有するものの,その具体的表現は異なっており,前者から後者の表現上の本質的特徴を感得することができるともいえないことから,いずれについても複製又は翻案は認められない。

 原告の主張するところは,被告著作物部分7-①,②と原告記述部分J,Kとが,思想又はアイデアにおいて共通するとの趣旨にすぎず,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分において同一性を有するとの主張にすぎないから,原告の主張には理由がない。

サ 別紙2原被告著作物対比目録符号11について
(被告著作物部分11-①と原告記述部分B,G3,I,L)被告著作物部分11-①と原告記述部分B,G3,I,Lとを比較するに,両者は,その表現はもちろんのこと,内容においても共通しないことは明らかであり,いずれについても複製又は翻案は認められない。

シ 別紙2原被告著作物対比目録符号12について
(被告著作物部分12-①,②と原告記述部分G3,I,L。なお,原告記述部分I,Lは,被告著作物部分12-①との関係においてのみ主張されている。)

 原告記述部分G3,Iとの対比について
被告著作物部分12-①,②と原告記述部分G3,Iとを比較するに,両者は,いずれも浮世絵が新聞等の役割を果たしていたことを記載した点で共通性を有するものの,その具体的表現は異なっており,前者から後者の表現上の本質的特徴を感得することができるともいえないことから,いずれについても複製又は翻案は認められない。

 原告記述部分Lとの対比について
被告著作物部分12-①と原告記述部分Lとを比較するに,両者は,その表現はもちろんのこと,内容においても共通しないことは明らかであり,複製又は翻案は認められない。

ス 別紙2原被告著作物対比目録符号13について
(被告著作物部分13-①と原告記述部分G3,I,L)
 原告記述部分G3,Iとの対比について被告著作物部分13-①と原告記述部分G3,Iとを比較するに,前者は浮世絵が情報源としての役割を果たしていたことを述べ,後者は錦絵が新聞紙の役目を務めていたことを述べる点で,一定の共通性を有するものの,両者の具体的表現は異なっており,前者から後者の表現上の本質的特徴を感得することができるともいえないことから,いずれについても複製又は翻案は認められない。

 原告記述部分Lとの対比について
被告著作物部分13-①と原告記述部分Lとを比較するに,両者は,
その表現はもちろんのこと,内容においても共通しないことは明らかであり,複製又は翻案は認められない。

セ 別紙2原被告著作物対比目録の符号14について

(被告著作物部分14-①,②と原告記述部分G3,I,L。なお,原告記述部分Lは,被告著作物部分14-①との関係においてのみ主張されている。)

 原告記述部分G3,Iとの対比について
被告著作物部分14-①,②と原告記述部分G3,Iとを比較するに,両者は,いずれも浮世絵が新聞等の役割を果たしていたことを記載した点で共通性を有するものの,具体的表現は異なっており,前者から後者の表現上の本質的特徴を感得することができるともいえないことから,いずれについても複製又は翻案は認められない。原告の主張するところは,趣旨,アイデアといった表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分において同一性を有するとの主張にすぎないから,原告の主張には理由がない。

 å ŽŸå‘Šè¨˜è¿°éƒ¨åˆ†ï¼¬ã¨ã®å¯¾æ¯”について
被告著作物部分14-①と原告記述部分Lとを比較するに,両者は,その表現はもちろんのこと,内容においても共通しないことは明らかであり,複製又は翻案は認められない。

ソ 別紙2原被告著作物対比目録の符号15について
(被告著作物部分15-①,②と原告記述部分G2)
 被告著作物部分15-①,②と原告記述部分G2とを比較するに,両者は,浮世絵については,日本の歴史を理解していない外国人には理解できないことを記載した点で共通性を有するものの,その具体的表現は異なっており,前者から後者の表現上の本質的特徴を感得することがで
きるともいえないことから,いずれについても複製又は翻案は認められない。
 原告の主張するところは,思想又はアイデアにおいて共通するとの趣旨にすぎず,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分において同一性を有するとの主張にすぎないから,原告の主張には理由がない。

タ 別紙2原被告著作物対比目録の符号16について
(被告著作物部分16-①,②と原告記述部分M)
被告著作物部分16-①,②と原告記述部分Mとを比較するに,両者は,いずれも浮世絵が教科書,教材として用いられていたことを記載した点で共通性を有するものの,これらは,結局のところ歴史的事実又は見解を指摘する点で共通性を有するにすぎない。そして,両者の具体的表現は異なっており,前者から後者の表現上の本質的特徴を感得することができるともいえないことから,いずれについても複製又は翻案は認められない。

チ 別紙2原被告著作物対比目録の符号17について
(被告著作物部分17-①,②と原告記述部分C,D,G3,F1,H,I。なお,原告記述部分Hは,被告著作物部分17-②との関係においてのみ主張されている。)
 原告記述部分C,D,F1,G3,Iとの対比について
被告著作物部分17-①,②と原告記述部分C,D,F1,G3,Iとを比較するに,両者は,浮世絵が報道等,芸術以外の用途のために用いられていたことを記載した点で共通性を有するものの,その具体的表現は異なっており,前者から後者の表現上の本質的特徴を感得すること
ができるともいえないことから,いずれについても複製又は翻案は認められない。
 原告記述部分Hとの対比について
被告著作物部分17-①,②と原告記述部分Hとを比較するに,両者は,その表現はもちろんのこと,内容においても共通しないことは明らかであり,複製又は翻案は認められない。

ツ 別紙2原被告著作物対比目録の符号18について
(被告著作物部分18-②と原告記述部分B,C,D,F1,G3,L)

 原告記述部分B,C,D,F1,G3との対比について
前記チで述べたところと同じであり,複製又は翻案は認められない。

 原告記述部分Lとの対比について
被告著作物部分18-②と原告記述部分Lとを比較するに,両者は,その表現はもちろんのこと,内容においても共通しないことは明らかであり,複製又は翻案は認められない。


 小括
以上のとおり,本件では,著作権侵害(複製権侵害又は翻案権侵害)の成立は認められない。


2 争点2(一般不法行為の成否)について

 原告は,原告の祖父P3は,長年の調査・研究により,「浮世絵版画は美術品として作られたものではなく,かわら版から発展したものであり,江戸時代の庶民の玩具であり,幕末期以降は事件報道を行うことにより一種のジャーナリズム的役割を果たした」旨のユニークな結論にたどりついたところ,被告は,上記P3の労苦にただ乗りして,名声を上げ,かつ経済的利益を上げたことから,不法行為が成立すると主張する。

 ã“ã®ç‚¹ï¼Œè‘—ä½œæ¨©æ³•ã¯ï¼Œè‘—ä½œç‰©ã®ç‹¬å çš„ãªæ¨©åˆ©ã¨å›½æ°‘ã®æ–‡åŒ–çš„ç”Ÿæ´»ã®è‡ªç”±ã¨ã®èª¿å’Œã‚’å›³ã‚‹è¶£æ—¨ã§ï¼Œè‘—ä½œæ¨©ã®ç™ºç”ŸåŽŸå› ï¼Œå†…å®¹ï¼Œç¯„å›²ï¼Œæ¶ˆæ»…åŽŸå› ç­‰ã‚’å®šã‚ï¼Œç‹¬å çš„ãªæ¨©åˆ©ã®åŠã¶ç¯„å›²ï¼Œé™ç•Œã‚’æ˜Žã‚‰ã‹ã«ã—ã¦ã„ã‚‹ãŒï¼ŒåŒæ³•ä¸‹ã§ã¯ï¼Œæ€æƒ³åˆã¯æ„Ÿæƒ…ã‚’å‰µä½œçš„ã«è¡¨ç¾ã—ãŸã‚‚ã®ã«ã¤ã„ã¦ï¼Œä¸€å®šã®ç¯„å›²ã®è€…ã«å¯¾ã—ï¼Œä¸€å®šã®è¦ä»¶ã®ä¸‹ã«ç‹¬å çš„ãªæ¨©åˆ©ãŒèªã‚ã‚‰ã‚Œã‚‹ä¸€æ–¹ï¼Œä½•ã³ã¨ã‹ãŒï¼Œä½•ã‚‰ã‹ã®æ­´å²çš„äº‹å®ŸåŠã³ãã‚Œã«å¯¾ã™ã‚‹è¦‹è§£ã‚’å…¬è¡¨ã—ãŸå¾Œã«ï¼Œãã‚Œã¨åŒä¸€ã®äº‹å®Ÿã«ã¤ã„ã¦åŒä¸€ã®è¦‹è§£ã‚’è¡¨æ˜Žã™ã‚‹ã“ã¨ã¯ç¦æ­¢ã•ã‚Œã¦ã„ãªã„ã€‚ã“ã®ã‚ˆã†ãªè‘—ä½œæ¨©æ³•ã®è¦å®šã«é‘‘ã¿ã‚‹ã¨ï¼Œã‚ã‚‹è‘—ä½œç‰©ã®ä¸­ã«ï¼Œå…ˆè¡Œè‘—ä½œç‰©ã¨ä½•ã‚‰ã‹ã®æ­´å²çš„äº‹å®ŸåŠã³ãã‚Œã«å¯¾ã™ã‚‹è¦‹è§£ã‚’å…±é€šã«ã™ã‚‹éƒ¨åˆ†ãŒã‚ã£ãŸã¨ã—ã¦ã‚‚ï¼Œå‰µä½œçš„ãªè¡¨ç¾ã¨ã—ã¦ã®åŒä¸€æ€§ãŒèªã‚ã‚‰ã‚Œãªã„ã®ã§ã‚ã‚Œã°ï¼Œè‘—ä½œæ¨©æ³•ãŒè¦å¾‹ã®å¯¾è±¡ã¨ã™ã‚‹æ¨©åˆ©ã‚ã‚‹ã„ã¯åˆ©ç›Šã¨ã¯ç•°ãªã‚‹æ ³•çš„に保護された利益を違法に侵害するなどの特段の事情がない限り,不法行為を構成するものではないと解するのが相当である。そこで検討するに,被告著作物部分が,原告記述部分の複製又は翻案に当たらないことは既に述べたとおりである。原告は,被告において,被告著作物部分が原告記述部分に依拠することを示さず,「近世錦繪世相史」(原告著作物)を参考文献として示さなかった点を指摘するが,本件において主張,立証されたところを見ても,被告著作物と「近世錦繪世相史」(原告著作物)とは,その具体的論述の内容や順序において相当程度に異なっているから,著作権法上の引用には当たらず,出所を明示すべき場合にも当たらない(著作権法32条1項,48条)。両著作物の間で浮世絵又は錦絵に対する理解ないし位置付けという点で共通する面があることは否定できないが,このような事実関係の下で不法行為の成立を認めることは,結局,著作権法によって禁止されていない歴史的事実及びそれに対する見解の表明をもって違法とするに等しく,採用できない。

また,原告は,著作権とは性質の異なる経済的利益を問題とするようでもあるが,P3が,上記歴史的事実及びそれについての見解を公表したのは,昭和10年頃に発行された「近世錦繪世相史」においてであって,本件番組の放送(平成3年)並びに本件単行本及び本件文庫本の発行(平成4年,平成14年)までには少なくとも60年弱が経過していることからすれば,これら被告の行為が,原告の何らかの経済的利益を侵害するものであったとは認められない。さらに,原告は,被告が名声を上げたことを問題とするようであるが,本件番組の放送並びに本件単行本及び本件文庫本の発行によって原告の何らかの名誉等が侵害されたとも認められない。

 したがって,本件において,原告の法的保護に値する利益が違法に侵害されたとは認められず,一般不法行為も成立しない。


3 結論
以上によれば,本件では,その余の争点について判断するまでもなく,原告の請求には理由がない。

よって,主文のとおり判決する。


大阪地方裁判所第21民事部
裁判長裁判官 谷 有 恒
裁判官 松 川 充 康
裁判官 網 田 圭 亮

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おしまい。