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浮世絵の研究と著作権 2

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昨日の続き





第3 争点に関する当事者の主張


1 争点1著作権侵害(複製権侵害又は翻案権侵害)の成否)について


【原告の主張】

 被告の行為が複製又は翻案に当たることについて

被告著作物部分の記述又は発言は,P3の独自の研究成果を盗用し,自説として発表したものであり,以下のとおり,原告記述部分と同一又は本質的に同一であることから,複製又は翻案に当たる。


ア 別紙2原被告著作物対比目録符号1について
 被告は,被告著作物部分1-①,②において,「芸術」を美術品の意味で用いており,このことは,被告の被告著作物部分5-②の発言からも明らかである。また,被告は,被告著作物1-①,②において「浮世絵」としているのは,「錦絵」が正しい。したがって,被告著作物部分1-①,②は,原告記述部分Aと同一である。

 原告記述部分Aは著作物に該当しないとする被告の主張は争う。

イ 別紙2原被告著作物対比目録符号2について
被告著作物部分2-1①,②は,原告記述部分B,C,Dと本質的に同一である。
なお,被告は,被告著作物部分2-①のうち,本件文庫本のカバー裏表紙の記載の作成者は,株式会社角川書店であると主張するが,被告はこれを削除させずに肯定していることから,上記記載は,被告によるものと解される。

ウ 別紙2原被告著作物対比目録符号3について
原告記述部分E,F1,F2,G1の趣旨は「日本人は,外国人が高く評価した錦絵を優れた美術ないし芸術であると思っている」ことである。したがって,被告著作物部分3-①は原告記述部分E,F1,F2,G1と,被告著作物部分3-②は原告記述部分E,F1,F2と本質的に同一である。

エ 別紙2原被告著作物対比目録符号4について
原告記述部分G1,G2の趣旨は「日本の歴史にうとい欧米人が寛政期など,いわゆる浮世絵黄金時代の作品を優れた芸術と評価した」ことである。したがって,被告著作物部分4-①,②は,原告記述部分G1,G2と本質的に同一である。

オ 別紙2原被告著作物対比目録符号5について
原告記述部分E,F1,F2,G1の趣旨は「欧米人が錦絵を美術品として評価したこと,そしてその結果,欧米人の評価したものを日本人も美術品であると認識したこと」である。また,原告記述部分Hの趣旨は「日本人が日本人のために作った浮世絵版画は日本人の見方で評価すべきであって,欧米人の見方に依拠するのは大なる矛盾である」ことである。したがって,被告著作物5-①,②は,原告記述部分E,F1,F2,G1と本質的に同一である。
カ 別紙2原被告著作物対比目録符号6について
 被告著作物部分6-①,②のうち「浮世絵は大量生産できる」との部分は,原告記述部分Iの末尾の「大量製産品であった」と同一である。

また,被告著作物部分6-②のうち「明らさまな幕府批判は難しい」との部分は,原告記述部分G3の「禁令をおかし」と本質的に同一である。


a 被告著作物部分6-①の全体の趣旨は「幕府は浮世絵による政治批判を恐れ,さまざまな形で検閲していた。このため法網をくぐるという形で,浮世絵師たちは政治風刺画をつくっていた」ことである。また,被告著作物部分6-②には「幕府は浮世絵による政治批判を恐れ,さまざまな形で検閲をしていた」,「浮世絵により政治諷刺などをすれば幕府の役人にとがめられ,罰せられるから表立ってはできず,しばしば法網をかいくぐり,風刺画があらわれた」との趣旨が含まれている。

b 原告記述部分G3の要点は「浮世絵・錦絵は幕末から明治にかけて当時のジャーナリストであった版元や絵師たちは禁令をおかし,錦絵によって政治を批判し,広く庶民に事件を報道した」ことである。また,原告記述部分Iの要点は「江戸時代の錦絵は幕府の禁令を物ともせず為政者の抑圧に耐え,政治を誹謗していた」ことである。

 したがって,被告著作物部分6-①は,原告記述部分G3,Iと本質的に同一である。
また,被告著作物部分6-②は,原告記述部分G3,Iを要約したものであることから,翻案に当たる。

キ 別紙2原被告著作物対比目録符号7について
a 被告著作物部分7-①,②の趣旨は「この図は有名な役者たちが凧あげをしている絵であるが,実は幕府の目をごまかして諸物価の値上げを批判したものである」ということである。
b 原告記述部分Jの趣旨は「この図は物価の値上がりを,当時の人気役者の凧揚げになぞらえたものである」ということである。また,原告記述部分Kの趣旨は「慶応元年から同二年にかけて諸物価がどんどん上がり,人々の生活を圧迫した。この絵は人気俳優の凧あげ姿を借りて物価騰貴を風刺したものである」ということである。さらに,原告記述部分G3,Iの趣旨は上記カbのとおりである。
c したがって,被告著作物部分7-①,②は,原告記述部分G3,I,J,Kの複製ないし翻案に当たる。

 なお,原告記述部分Kは,P4著作物における記述であるが,P4著作物(甲11)は,「錦絵による日本の近世・近代の歴史を説明する」というP3のアイデアを踏襲しており,また掲載されている錦絵の約70%がP3コレクションの所蔵品であることからして,原告の著作物
(甲9)についての二次的著作物であり,その利用には,原告の著作権が及ぶ。


ク 別紙2原被告著作物対比目録符号8について
a 被告著作物部分8-①,②には「幕府の厳しい検閲制度のもとで,浮世絵師が政治批判をしていた」との趣旨が含まれている。

b 原告記述部分G3の趣旨は上記カbのとおりである。
c したがって,被告著作物部分8-①,②は,原告記述部分G3と本質的に同一である。
a 被告著作物部分8-①,②には「このような風刺画を外国人は理解できないので評価せず,画集などの編纂においては排除される」との趣旨が含まれている。
b 原告記述部分G1の趣旨は「海外で高く評価された歌麿・写楽の錦絵は日本でも評価が高まり,重要美術品として博物館入りし,幕末期の錦絵は評価されていない」ことである。また,原告記述部分G2の趣旨は「政治風刺画など日本人にとっても難解な錦絵は,日本の歴史にうとい欧米人に理解されるはずがなく,美人画,風景画,一部の役者絵が好まれたのは当然」ということである。
c したがって,被告著作物部分8-①,②は,原告記述部分G1,G2の複製又は翻案に当たる。

a 被告著作物8-①,②には「浮世絵風刺画の意味をくみ取ることができるのは日本人であって,外国人にそのような理解を求めるのは無理であろう」との趣旨が含まれている。
b 原告記述部分G2,Hの趣旨は,それぞれ上記,上記オのとおりである。
c したがって,被告著作物8-①,②は,原告記述部分G2,Hの複製又は翻案に当たる。
ケ 別紙2原被告著作物対比目録符号9について被告は,被告著作物部分9-①,②において,「浮世絵は遊びであった」と記述ないし発言しているが,これは文理上不自然な表現であり,「浮世絵は玩具だった」とすべきである。したがって,被告著作物部分9-①,②は,原告記述部分C,D,F1と本質的に同一である。

コ 別紙2原被告著作物対比目録符号10について
被告著作物部分10-①は,原告記述部分C,D,F1と本質的に同一である。なお,被告は,被告著作物部分10-①(本件文庫本のカバー裏表紙の記載)の作成者は,株式会社角川書店であると主張するが,被告はこれを削除させずに肯定していることから,上記記載は,被告によるものと解される。

サ 別紙2原被告著作物対比目録符号11について
被告著作物部分11-①には「瓦版とともに浮世絵が情報を伝える役割を果たしていた」との趣旨が含まれている。被告著作物部分11-①は,原告記述部分B,G3,I,Lと同一性が
ある。

シ 別紙2原被告著作物対比目録符号12について
 被告著作物部分12-①の内容は,原告記述部分G3,I,Lとほぼ同じである。
 被告著作物部分12-②は,要するに「テレビや新聞のかわりに浮世絵がその分野をカバーしていた」ということであり,原告記述部分G3と本質的に同一である。

ス 別紙2原被告著作物対比目録符号13について
被告著作物部分13-①の内容は,上記シと同様,原告記述部分G3,I,Lとほぼ同一である。
セ åˆ¥ç´™ï¼’åŽŸè¢«å‘Šè‘—ä½œç‰©å¯¾æ¯”ç›®éŒ²ç ¬¦å·ï¼‘4について
 被告著作物部分14-①の内容は,上記シと同様,原告記述部分G3,I,Lとほぼ同一である。
 被告著作物部分14-②の内容は,被告著作物部分11-②とほぼ同一であり,原告記述部分G3,Iの趣旨と本質的に同一である。

ソ 別紙2原被告著作物対比目録符号15について
 被告著作物部分15-①の内容は,原告記述部分G2とほぼ同一である。
 被告著作物部分15-②の趣旨は「日本の歴史について理解のない外国人がこのような浮世絵を見てもよく解らない」ことである。したがって,被告著作物部分15-②は,原告記述部分G2と本質的に同一である。

タ 別紙2原被告著作物対比目録符号16について
被告著作物部分16-①,②の内容は,原告記述部分Mとほぼ同一である。
チ 別紙2原被告著作物対比目録符号17について
 被告著作物部分17-①,②の内容は「浮世絵が芸術であったという
考え方を捨てて,報道であった,あるいは情報であった,遊びであった,
あるいは日用品であった,あるいは雑誌であった」ことである。
したがって,被告著作物17-①,②は,原告記述部分C,D,G3,
F1,Iと本質的に同一である。
 被告著作物部分17-②には「浮世絵は外国人より日本人の方がよく
理解できる」との趣旨が含まれている。
したがって,被告著作物17-②は,原告記述部分Hと本質的に同一
である。
ツ 別紙2原被告著作物対比目録符号18について
 被告著作物部分18-②には「浮世絵は芸術ではない」「大人も子供も楽しめる遊びの道具として浮世絵は成立していた」との表現が含まれている。したがって,被告著作物部分10-②は,原告記述部分C,D,F1と同一である。
a 被告著作物部分18-②には「瓦版とともに浮世絵が情報を伝える役割を果たしていた」との趣旨が含まれている。b 原告記述部分B,Lは,かわら版と浮世絵とを結び付けたものである。また,原告記述部分G3には「浮世絵・錦絵は幕末から明治時代に,新聞,ニュース速報として報道的役割を果たしていた」という内容が記載されている。
c したがって,被告著作物部分18-②は,原告記述部分B,G3,Lと同一性がある。
 被告の故意又は過失(依拠性)についてア 被告は,被告著作物部分における発言又は記述が,P3が発表した説との間に同一性があることを認識していた(甲17の1参照)。
また,被告は,P4著作物が,原告の著作物(甲9)を母体とするものであることについても認識していた(甲17の1。上記キ参照)。
イ 仮に,被告に故意がなかったとしても,被告は,原告著作物を読んでいたことを自認していることから(甲14の1,17の1),被告に過失が認められる。


【被告の主張】

 被告の行為が複製又は翻案に当たらないこと

以下のとおり,被告の行為は,原告著作物についての複製又は翻案には当たらない。

ア 別紙2原被告著作物対比目録符号1について
原告記述部分Aは,それ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはできず,著作物ではない。

イ 別紙2原被告著作物対比目録符号2について

 原告記述部分B,C,Dは,思想・考え又は事実を通常の方法で述べたものであって,それ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはできないから,著作物ではない。

 また,被告著作物部分2-①,②も,それ自体では著作物ではない。

 さらに,原告記述部分B,C,Dの表現が著作物であるとしても,被告著作物部分2-①,②は,表現上の本質的な特徴において異なっており,後者は前者のいずれの複製ないし翻案にも当たらない。

 なお,被告著作物部分2-①のうち,本件文庫本のカバー裏表紙の記載の作成者は,株式会社角川書店であって,被告ではない。

ウ 別紙2原被告著作物対比目録符号3について

 原告記述部分E,F2は,思想・考え又は事実を通常の方法で述べたものであって,それ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはだ§ããªã„から,著作物ではない。

 また,被告著作物部分3-①,3-②は,それ自体では著作物ではない。
 さらに,原告記述部分E,F1,F2,G1と被告著作物部分3-①,②とは,表現上の本質的な特徴において異なっており,後者は前者のいずれの複製ないし翻案にも当たらない。

 なお,仮に両者の間において,日本人の浮世絵観は外国人の見方を踏襲したものという趣旨において共通する部分があるとしても,そのような「考え」は何人かが独占できるものではく,表現上の創作性がない部分において同一性を有するにすぎないから,翻案には当たらない。

エ 別紙2原被告著作物対比目録符号4について
原告記述部分G1,G2と被告著作物部分4-①,②とは,表現の本質的な特徴において異なっており,後者は前者のいずれの複製ないし翻案にも当たらない。

オ 別紙2原被告著作物対比目録符号5について
 原告記述部分E,F2が著作物ではないことは,前述のとおりである。

 また,原告記述部分E,F1,F2,G1,Hと被告著作物部分5-①,②とは,表現の本質的な特徴において異なっており,後者は前者のいずれの複製ないし翻案にも当たらない。

カ 別紙2原被告著作物対比目録符号6について 原告記述部分Iのうちの「大量製産品であった」との部分は,事実を通常の方法で述べたものであって,それ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはできず,著作物ではない。

 被告著作物部分6-①,②のうちの「浮世絵は大量生産ができる」又は「浮世絵ってのは…大量生産ができる」との部分も,事実を通常の方法で述べたものであって,それ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはできず,著作物ではない。

 被告著作物部分6-①,②は,幕府が政治批判を恐れる理由として浮世絵は大量生産できるものであることを挙げており,原告記述部分Ⅰの末尾とは趣旨が異なる。

 原告記述部分G3,Iと被告著作物部分6-①,②とは,表現の本質的な特徴において異なっており,後者は前者のいずれの複製ないし翻案にも当たらない。
キ 別紙2原被告著作物対比目録符号7について

 原告記述部分Kは,P4が執筆したものであり,原告著作物に当たらない。
 原告記述部分G3,I,J,Kと被告著作物部分7-①,②とは,表現の本質的な特徴において異なっており,後者は前者のいずれの複製ないし翻案にも当たらない。

 なお,仮に両者の間において,凧揚げによって物価の騰貴を風刺しているという絵画の解釈において共通する部分があるとしても,そのような解釈は何人かが独占できるものではく,表現上の創作性がない部分において同一性を有するにすぎない。

ク 別紙2原被告著作物対比目録符号8について
原告記述部分G1,G2,G3及びHと被告著作物部分8-①,②とは,それぞれ表現上の本質的な特徴において異なっており,後者は前者の複製ないし翻案に当たらない。内容においても異なる。

ケ 別紙2原被告著作物対比目録符号9について
 原告記述部分C,D,F1は,思想・考え又は事実を通常の方法で述べたものであって,いずれもそれ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはできず,著作物ではない。

 また,被告著作物部分9-①,②の「浮世絵は遊びである」又は「浮世絵は遊びであった」との部分も,思想・考え又は事実を通常の方法で述べたものであって,いずれもそれ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはできず,著作物ではない。

 さらに,原告記述部分C,D,F1と被告著作物部分9-①,②とは,表現上の本質的な特徴において異なっており,後者は前者のいずれの複製ないし翻案にも当たらない。また内容も異なっている。

コ 別紙2原被告著作物対比目録符号10について
 原告記述部分C,D,F1が著作物でないことは,前述のとおりである。

 また,被告著作物部分10-①(「浮世絵は芸術ではない」,「遊びの道具だったのだ!」,「玩具としてつくられた浮世絵」)も,いずれもそれ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはできず,著作物ではない。

 さらに,原告記述部分C,D,F1と被告著作物部分10-①とは,表現上の本質的な特徴において異なっており,後者は前者のいずれの複製ないし翻案にも当たらない。

 なお,被告著作物部分10-①(本件文庫本のカバー裏表紙の記載)の作成者は,株式会社角川書店であって,被告ではない。

サ 別紙2原被告著作物対比目録符号11について

 原告記述部分G3は,思想・考え又は事実を通常の方法で述べたものであって,それ自体では思想又は感情の創作的な表現であ㠂‹ã¨ã„うことはできず,著作物ではない。

 また,被告著作物部分11-①のうち「浮世絵の情報性」との部分及び「江戸の情報は,最初に瓦版が出て,つぎに詳報としての浮世絵がたくさん発売されました。」との部分も,いずれもそれ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはできず,著作物ではない。

 さらに,原告記述部分B,G3,I,Lと被告著作物部分11-①とは,表現上の本質的な特徴において異なっており,後者は前者のいずれの複製ないし翻案にも当たらない。内容においても異なる。

シ 別紙2原被告著作物対比目録符号12について
 原告記述部分G3が著作物でないことは,前述のとおりである。
 また,被告著作物部分12-①のうち「江戸の基本的な情報のいちばんの根源を浮世絵がカバーしていた」「新聞がわりに浮世絵が情報の分野をどんどんカバーしていた」との部分は,いずれもそれ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはできず,著作物ではない。

 さらに,原告記述部分G3,I,Lと被告著作物部分11-①,②とは,表現上の本質的な特徴において異なっており,後者は前者のいずれの複製ないし翻案にも当たらない。内容においても異なる。

ス 別紙2原被告著作物対比目録符号13について
 原告記述部分G3が著作物でないことは,前述のとおりである。
 また,被告著作物部分13-①(「浮世絵が情報源として大きな役割を果たしていた」)との部分も,それ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはできず,著作物ではない。

 さらに,原告記述部分G3,I,Lと被告著作物部分13-①とは,表現上の本質的な特徴において異なっており,後者は前者のいずれの複製ないし翻案にも当たらない。

セ 別紙2原被告著作物対比目録符号14について

 原告記述部分G3が著作物でないことは,前述のとおりである。
 また,被告著作物部分14-①,②の,江戸時代には新聞がなく,浮世絵が情報媒体であったという内容も,それ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはできず,著作物ではない。

 さらに,原告記述部分G3,I,Lと被告著作物部分14-①,②とは,表現上の本質的な特徴において異なっており,後者は前者のいずれの複製ないし翻案にも当たらない。内容においても異なる。

ソ 別紙2原被告著作物対比目録符号15について
 原告記述部分G2は,思想・考え又は事実を通常の方法で述べたものであって,それ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはできず,著作物ではない。

 原告記述部分G2と被告著作物部分15-①,②とは,表現上の本質的な特徴において異なっており,後者は前者の複製ないし翻案に当たらない。

タ 別紙2原被告著作物対比目録符号16について
 原告記述部分Mは,思想・考え又は事実を通常の方法で述べたものであって,それ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはできず,著作物ではない。また,浮世絵が明治時代に教育資料として用いられたのは事実であり,思想又は感情の創作的な表現ではない。
 また,原告記述部分と被告著作物部分16-①,②とは,表現上の本質的な特徴において異なっており,後者は前者の複製ないし翻案に当たらない。
チ 別紙2原被告著作物対比目録符号17について

 原告記述部分C,D,F1,G3,Iがいずれも著作物でないことは,前述のとおりである。

 また,被告著作物部分17-①,②の部分(「浮世絵は芸術という考え方を捨てて,報道であった,遊びであった,日用品であった,雑誌であった」)も,それ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはできず,著作物ではない。

 さらに,原告著作物部分C,D,F1,G3,Iと被告著作物部分17-①,②とは,表現上の本質的な特徴において異なっており,後者は前者のいずれの複製ないし翻案にも当たらない。
 原告記述部分Hと被告著作物部分17-②とは,表現上の本質的な特徴において異なっており,後者は前者のいずれの複製ないし翻案にも当たらない。内容においても異なる。
ツ 別紙2原被告著作物対比目録符号18について
 原告記述部分C,D,F1がいずれも著作物でないことは,前述のとおりである。
 また,被告著作物部分18-②の「浮世絵は芸術ではない」,「大人も子供も楽しめる遊びの道具として浮世絵ってのは成立していた」との部分も,それ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはできず,著作物ではない。
 さらに,原告記述部分C,D,F1と被告著作物部分18-②とは,表現上の本質的な特徴において異なっており,後者は前者のいずれの複製ないし翻案にも当たらない。

 原告記述部分G3が著作物でないことは,前述のとおりである。
 また,被告著作物部分18-②のうち「浮世絵の情報性」との部分及び「浮世絵が最も重要な情報であった。江戸の情報は,瓦版という簡単なものがあったわけですけれども,大きな報道に対して浮世絵がたくさん作られている」との部分も,いずれもそれ自体では思想又は感情の創作的な表現であるということはできず,著作物ではない。

 さらに,原告記述部分B,G3,Lと被告著作物部分18-②の上記部分とは,表現上の本質的な特徴において異なっており,後者は前者のいずれの複製ないし翻案にも当たらない。内容においても異なる。

 被告の故意又は過失(依拠性)について

否認ないし争う。


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つづく