読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

わかる! 使える! 契約書の基本

契約書は経営、起業・独立、副業に必須のスキルです! 自分で契約書がつくれると楽しいですよ

浮世絵の研究と著作権

オフィシャルサイトでは参考にしていただきたいビジネス契約書のサンプル集を無料でダウンロードできます。

複製権侵害又は翻案権侵害の成否について
考え方が非常に参考になる。



ようするに「コピーした」だの、「してない」だの、
というよくあるパターン。


著作権侵害になるか、ならないか、
判断のポイントを読みとりたい。

少し長いので、
何回かに分割して掲載します。



-----------------------------
複製権侵害又は翻案権侵害の成否について
考え方が非常に参考になる。

平成24年7月5日判決言渡 同日原本交付 裁判所書記官
平成23年第13060号 損害賠償請求事件
口頭弁論終結日 平成24年5月7日

判 決
原 告 P 1
被 告 P 2

同訴訟代理人弁護士 前 田 哲 男

主 文
1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

事 実 及 び 理 由


第1 請求

被告は,原告に対し,1000万円及びこれに対する平成23年11月3日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。


第2 事案の概要

本件は,原告が,被告に対し,①被告が執筆した「江戸のニューメディア 浮世絵 情報と広告と遊び」と題する単行本(以下「本件単行本」という。)の記述,②被告が執筆した「大江戸浮世絵暮らし」と題する文庫本(以下「本件文庫本」という。)の記述,及び③被告が出演した「NHKウィークエンドセミナー 江戸のニューメディア 浮世絵意外史」と題するテレビ番組(全4回。以下,放送順に「本件番組1」ないし「本件番組4」という。)での発言について,いずれも原告の著作権(複製権又は翻案権)を侵害し,又は一般不法行為が成立すると主張して,損害賠償金1000万円及びこれに対する不法行為の後の日である平成23年11月3日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。


1 判断の基礎となる事実

以下の各事実は当事者間に争いがないか,掲記の各証拠又は弁論の全趣旨により,容易に認められる。

 原告著作物について

ア P3は,昭和10年頃に発行された,「近世錦繪世相史」第1巻(甲9の3)及び第2巻(甲9の2)の著作者である(甲9の1。以下,第1巻を「原告著作物1」,第2巻を「原告著作物2」という。)。原告著作物1には,別紙1原告記述部分目録符号Jの「原告記述部分」欄記載の記述があり,原告著作物2には,同目録符号AないしF2,H,Iの「原告記述部分」欄記載の各記述がある(以下,別紙原告記述部分目録符号Aの「原告記述部分」欄記載の記述を「原告記述部分A」などともいい,他の符号についても同様の略称を使用する。)。P3は,昭和45年7月23日に死亡し,原告は,原告著作物1,2についての著作権を,相続により取得した(甲21の1・2,弁論の全趣旨)。

イ 原告は,昭和53年頃に発行された「錦絵 幕末明治の歴史 第7巻」(P4責任編集)に収録された「錦絵随想8」(甲11の3。以下「原告著作物3」という。)の著作者である。原告著作物3には,別紙1原告記述部分目録符号G1ないしG3の「原告記述部分」欄記載の各記述がある。また,原告は,昭和55年頃に発行された「P3コレクション全集1 神話時代~平安時代」(P5監修,原告編著)に収録された「あとがき」(甲12。以下「原告著作物4」という。)の著作者である。原告著作物4には,別紙1原告記述部分目録符号L,Mの「原告記述部分」欄記載の各記述がある。


 P4著作物について

P4は,昭和52年頃に発行された「錦絵 幕末明治の歴史 ç¬¬ï¼“å·»ã€ï¼ˆç”²ï¼‘ï¼‘ã®ï¼”ã€‚ä»¥ä¸‹ã€Œï¼°ï¼”è‘—ä½œç‰ ©ã€ã¨ã„う。)の著作者である。P4著作物には,別紙1原告記述部分目録符号Kの「原告記述部分」欄記載の記述がある(なお,原告は,P4著作物について,原告の著作物についての二次的著作物であって,その利用に原告の著作権が及ぶと主張するのに対し,被告はこれを
争っている。)。

 被告の行為
ア 被告は,平成3年1月に放送された「NHKウィークエンドセミナー 江戸のニューメディア 浮世絵意外史」(全4回。本件番組1~4)に出演した。被告は,本件番組1ないし4内で,別紙2原被告著作物対比目録符号1ないし9,12,14ないし18の各枝番号②の「被告著作物の対比部分」欄記載の発言をした(甲22,26。以下,別紙2原被告著作物対比目録符号1の①の「被告著作物の対比部分」欄記載の記述又は発言を「被告著作物部分1-①」などともいい,他の符号についても同様の略称を使用する。)。

イ 被告は,本件番組の内容をまとめたものとして,「江戸のニューメディア浮世絵 情報と広告と遊び」(甲2。本件単行本)を執筆し,同書籍は,平成4年3月31日に発行された。被告は,本件単行本において,別紙2原被告著作物対比目録の符号1ないし9,11ないし17の各枝番号①「本件単行本」の「被告著作物の対比部分」欄記載の各記述をしている。

ウ また,本件単行本を改題,文庫化したものとして,平成14年10月25日に「大江戸浮世絵暮らし」(甲6。本件文庫本)が発行された被告は,本件文庫本において,別紙2原被告著作物対比目録の符号1ないし9,11ないし17の各枝番号①「本件文庫本」の「被告著作物の対
比部分」欄記載の各記述をしている。

なお,本件文庫本のカバー裏表紙には,別紙2原被告著作物対比目録の符号2,10の各枝番号①「本件文庫本カバー」の「被告著作物の対比部分」欄記載の各記述がある(本件文庫本のカバー裏表紙のこれら各記述の著作者について,原告は被告であると主張するのに対し,被告は発行者である角川書店であると主張している。)。


2 争点
 著作権侵害(複製権侵害又は翻案権侵害)の成否(争点1)
 一般不法行為の成否(争点2)。
 原告の損害額(争点3)


-----

当事者の主張につづく