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わかる! 使える! 契約書の基本

契約書は経営、起業・独立、副業に必須のスキルです! 自分で契約書がつくれると楽しいですよ

雑誌のタイトルはマネしてよいか? 面白い判例

オフィシャルサイトでは参考にしていただきたいビジネス契約書のサンプル集を無料でダウンロードできます。

良く似た雑誌のタイトルをつけて
販売するというのは、
よくありそうなものだけれど、
いきすぎれば訴えられることもある。

はたしてどこまでがマネなのか?

その境界線を知っておきたい。

また、どんな論拠で訴えられるのか。

商標でも著作権でもなく、
不正競争防止法で争われている点も勉強になる。
興味深い判例



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平成24年6月7日判決言渡 同日原本交付 裁判所書記官
平成23年(ワ)第12681号 不正競争行為差止等請求事件
口頭弁論終結日 平成24年4月12日

判 決

原 告 株 式 会 社 メ デ ィ カ 出 版
同訴訟代理人弁護士 三 山 峻 司
同 井 上 周 一
同 木 村 広 行
同 松 田 誠 司
同 種 村 泰 一
被 告 株 式 会 社 医 学 出 版
同訴訟代理人弁護士 加 嶋 是

主 文

1 被告は,その発行する看護雑誌に別紙被告標章目録記載の標章を使用し又
はこれを使用した看護雑誌を販売し,引渡し,販売若しくは引渡しのために
展示してはならない。

2 被告は,別紙被告雑誌目録記載の雑誌を廃棄せよ。

3 被告は,原告に対し,50万円及びこれに対する平成23年10月19日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

4 原告のその余の請求を棄却する。
5 訴訟費用は,これを5分し,その1を原告の負担とし,その余は被告の負担とする。

6 この判決は,1,3及び5項に限り,仮に執行することができる。

事 実 及 び 理 由

第1 当事者の求めた裁判

1 原告
(1)主文1及び2項と同旨
(2)被告は,原告に対し,100万円及びこれに対する平成23年10月19日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(3)訴訟費用は被告の負担とする。
(4)仮執行宣言

2 被告
(1)原告の請求をいずれも棄却する。
(2)訴訟費用は原告の負担とする。


第2 事案の概要

1 前提事実(証拠の掲記がない事実は当事者間に争いがない。)
(1)当事者
原告は,学術用書籍・新聞・映像及びコンピューターに関連する書籍の出版並びに販売業務等を目的とする会社である。

被告は,書籍・雑誌・新聞の編集・企画・出版・印刷及び雑誌・書籍の輸入・販売・卸業務等を目的とする会社である。


(2)原告雑誌

原告は,循環器疾患に係る医療に従事する看護師を主な読者とする雑誌(以下「原告雑誌」という。)を,昭和62年11月1日から刊行している。当初は隔月で刊行していたが,昭和64年1月号以降は毎月刊行しており(甲3の1~280),平成元年からは,毎年2回,特定のテーマを設定した増刊号も刊行している(甲4の1・2)。

原告雑誌の題号は,「HEART nursing」であり,創刊号(昭和62年11月号)から平成16年3月号まで,表紙に記載された題号のうち「HEART」の部分は,別紙旧原告標章目録記載の標章(以下「原告旧標章」という。)のとおりであり,平成16年4月号以降は,別紙原告標章目録記載の標章(以下「原告標章」という。)のとおりである。


(3)被告の行為(甲11の1・2)

被告は,平成23年8月15日から,別紙被告雑誌目録記載の雑誌(以下「被告雑誌」という。)を刊行しており,被告雑誌の題号として,別紙被告標章目録記載の標章(以下「被告標章」という。)を使用している

2 原告の請求

原告は,被告の行為が,不正競争防止法(以下「法」という。)2条1項1号の他人の商品等表示として需要者の間に広く認識されている原告標章と同一
又は類似の商品表示を使用した商品を譲渡する行為に当たり,原告の商品(原
告雑誌)と誤認混同を生じさせるとして,被告に対し,法3条に基づき,被告標章の使用差止め及び被告雑誌の廃棄を求めるとともに,法4条本文に基づき、100万円の損害賠償及びこれに対する平成23年10月19日(本件訴状送達の日の翌日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めている。


3 争点

(1)原告標章は,原告の商品表示として需要者の間に広く認識されているか
(争点1)
(2)被告標章は,原告標章と同一又は類似の商品表示であるか (争点2)
(3)被告の行為は,原告の商品(原告雑誌)と混同を生じさせるものであるか
(争点3)
(4)損害額 (争点4)



第3 争点に関する当事者の主張

1 争点1(原告標章は,原告の商品表示として需要者の間に広く認識されてい
るか)について
・・・


つづく