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類似した携帯ゲームをつくって 著作権侵害やらで訴訟になったケース 定義がとてもおもしろい

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著作権侵害差し止め訴訟だからどんなかと思ったら、
携帯ゲームのはなしだった。

まあ、似てる、似てないっていうのは
どんな業界でもあるわけですね。

この判例は、「ソーシャルネットワーキングサービスの定義」や、
「釣りゲーム」の定義など、
表現におもしろいところがいっぱいあります。

契約書の文章の参考、勉強になります。
そんなわけで、判例の一部を抜粋。



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平成24年2月23日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官
平成21年(ワ)第34012号 著作権侵害差止等請求事件
口頭弁論終結日 平成23年11月10日
判 決
<一部略>
原 告 グ リ ー 株 式 会 社
被 告 株式会社ディー・エヌ・エー
主 文
1 被告らは,別紙ウェブサイト目録1記載のウェブサイトから,別紙対
象目録記載の「釣りゲータウン2」と題するゲームの影像を抹消せよ。
1
2 被告らは,別紙対象目録記載の「釣りゲータウン2」と題するゲーム
の影像を記録したコンピュータ及びサーバー内の記録媒体並びにPCカ
ード,CDロム及びフロッピーディスク等の電磁的記録の記録媒体から,
当該影像に係る記録を抹消せよ。
3 被告らは,別紙対象目録記載の「釣りゲータウン2」と題するゲーム
の影像を複製又は公衆送信してはならない。
4 被告らは,原告に対し,連帯して,2億3460万円及びこれに対す
る平成23年7月7日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払
え。
5 原告のその余の請求をいずれも棄却する。
6 訴訟費用は,これを5分し,その4を原告の負担とし,その余を被告
らの負担とする。
7 この判決は,第4項に限り,仮に執行することができる。

事 実 及 び 理 由
第1 請求
1 主文第1項ないし第3項と同旨
2 被告らは,別紙ウェブサイト目録1記載のウェブサイトから,別紙影像目録1記載の影像を抹消せよ。
3 被告株式会社ORSOは,別紙ウェブサイト目録2記載のウェブサイトから,別紙影像目録2記載の影像を抹消せよ。
4 被告らは,原告に対し,連帯して,9億4020万円及びこれに対する平成23年7月7日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
5 被告らは,別紙ウェブサイト目録1記載のウェブサイトのトップページに,別紙謝罪広告目録1 (一)記載の謝罪広告項目を,同(二)記載の掲載条件により30日間掲載せよ。
6 被告らは,別紙ウェブサイト目録1記載のウェブサイト内のウェブページに,別紙謝罪広告目録2 (一)記載の謝罪文を,同(二)記載の掲載条件により30日間掲載せよ。

第2 事案の概要
本件は,原告が,被告らに対し,(1) 被告らが共同で製作し公衆に送信している携帯電話機用インターネット・ゲームソフト「釣りゲータウン2」(以下「被告作品」という。)は,原告が製作し公衆に送信している携帯電話機用インターネット・ゲームソフト「釣り★スタ」(以下「原告作品」という。)と,魚を引き寄せる動作を行う画面の影像及びその変化の態様や,ユーザーがゲームを行う際に必ずたどる画面(主要画面)の選択及び配列並びに各主要画面での素材の選択及び配列の点等において類似するので,被告作品を製作してこれを公衆送信する行為は,原告の原告作品に係る著作権(翻案権,公衆送信権)及び著作者人格権(同一性保持権)を侵害する,(2) 被告らが,別紙影像目録1及び2記載の影像を被告らのウェブページに掲載し,被告作品の自他を識別する商品等表示として用いる行為は,不正競争防止法(以下「不競法」という。)2条1項1号の「混同惹起行為」に当たる,(3) 被告らが,原告に無断で原告作品に依拠して被告作品を製作し,これを配信した行為は,原告作品の価値にただ乗り(フリー・ライド)するものであり,原告の法的保護に値する利益を違法に侵害する(民法709条,719条1項),と主張して,①著作権及び著作者人格権侵害を理由とする被告作品の公衆送信等の差止め及び被告作品の影像の抹消(上記請求1),②不競法2条1項1号違反を理由とする別紙影像目録1及び2記載の影像の抹消(請求2,3),③著作権侵害,不競法2条1項1号違反及び共同不法行為に基づく損害賠償として,被告作品の配信開始日である平成21年2月25日から本件第9回弁論準備手続期日である平成23年7月7日までの損害金9億4020万円及びこれに対する同日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払(請求4),及び④著作権法115条,不競法14条又は民法723条に基づく謝罪広告の掲載(請求5,6)を求める事案である。

1 争いのない事実等(末尾に証拠を掲記した事実以外は,当事者間に争いのな
い事実である。)

(1) 当事者
ア 原告は,インターネットを利用した各種情報提供サービス業並びにコンピュータに関するハードウェア・ソフトウェアの開発,製造,販売,リース及び保守サービス等を業とする株式会社である。原告は,ソーシャル・ネットワーキング・サービス(会員登録をしたユーザーが自己のプロフィールページを作り,日記を書き,テーマごとに設定された掲示板等を通じて,親しい友人とのコミュニケーションや,メンバーとの情報交換を楽しむことができるインターネット上のコミュニティ型サービス。以下「SNS」という。)を提供するインターネット・ウェブサイト「GREE」(以下「GREE」という。)を,携帯電話機向け及びパーソナル・コンピュータ(以下「パソコン」という。)向けに運営している。

イ 被告株式会社ディー・エヌ・エー(以下「被告ディー・エヌ・エー」という。)は,インターネットを利用した各種情報処理サービス及び情報提供サービス並びにソフトウェアの企画,開発,設計,製造,販売,賃貸,運用及びその代理業等を業とする株式会社である。
被告ディー・エヌ・エーは,ポータルサイト・サービス兼SNSを提供するインターネット・ウェブサイト「モバゲータウン」(以下「モバゲータウン」という。)を,携帯電話機向け及びパソコン向けに運営している。
ウ 被告株式会社ORSO(以下「被告ORSO」という。)は,インターネット,コンピュータ,携帯電話,テレビゲーム機器等のシステム é–‹ç™ºåŠã³ã‚³ãƒ³ã‚µãƒ«ã‚¿ãƒ³ãƒˆæ¥­å‹™ä¸¦ã³ã«ã‚²ãƒ¼ãƒ ã‚½ãƒ•ãƒˆã®ä¼ç”»åˆ¶ä½œï¼Œè£½é€ ï¼Œè²©å£²åŠã³é…çµ¦ã«é–¢ã™ã‚‹æ¥­å‹™ç­‰ã‚’業とする株式会社である。

(2) 原告作品の製作及び配信の開始原告は,平成19年ころ,釣りを題材とした携帯電話機用インターネット・ゲームソフトである原告作品を製作し,SNSのコミュニケーション機能と連動させたSNS連動型ゲームの第1弾として,平成19年5月24日から,携帯電話機向けGREEにおいて,その会員に対し,原告作品の公衆送信による配信を始めた(弁論の全趣旨)。
(3) 被告作品の製作及び配信の開始被告らは,平成20年ころ,原告作品と同じく釣りを題材とした携帯電話機用ゲームソフトである「釣りゲータウン」(以下「被告旧作品」という。)を共同製作し,同年8月20日ころ,携帯電話機向けモバゲータウンにおいて,その会員に対し,公衆送信による配信を開始した。なお,被告旧作品は,個々の画面の表現等について,原告作品との類似性は低いものであった。被告らは,被告旧作品の続編として被告作品を共同製作し,平成21年2月25日,携帯電話機向けモバゲータウンにおいて,その会員一般に対し,
公衆送信による配信を開始した。
(4) 被告作品の魚の引き寄せ画面の影像の被告らのウェブページへの掲載ア 携帯電話機向けモバゲータウンにおいて,被告作品で遊んだことのないユーザーが被告作品を検索すると,被告作品を紹介する画面(甲16・3頁。以下「被告作品紹介画面(モバゲータウン)」という。)が表示される。同画面には,別紙影像目録1記載のとおり,被告作品の魚の引き寄せ
画面の影像(以下「被告作品の魚の引き寄せ画面(モバゲータウン)」という。)が掲載されている(甲16)。
イ 被告ORSOのホームページには,被告作品を紹介する画面(甲17。以下「被告作品紹介画面(被告ORSO)」という。)が存在する。同画面には,別紙影像目録2記載のとおり,被告作品の魚の引き寄せ画面の影像(以下「被告作品の魚の引き寄せ画面(被告ORSO)」という。)が掲載されている(甲17)。

2 争点
(1) 被告作品を製作し公衆送信する行為は,原告の原告作品に係る著作権(翻案権,公衆送信権)及び著作者人格権(同一性保持権)を侵害するか(争点1)
ア 被告作品における「魚の引き寄せ画面」は,原告作品における「魚の引き寄せ画面」に係る原告の著作権及び著作者人格権を侵害するものか(争点1-1)
イ 被告作品における主要画面の変遷は,原告作品における主要画面の変遷に係る原告の著作権及び著作者人格権を侵害するものか(争点1-2)
(2) 被告らのウェブページに被告作品の魚の引き寄せ画面を掲載する行為は,他人の商品等表示として周知のものと同一又は類似の商品等表示を電気通信回線を通じて提供し,他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為(不競法2条1項1号)に当たるか(争点2)(3) 被告作品を製作し公衆に送信する行為は,原告の法的保護に値する利益を侵害する不法行為に当たるか(争点3)
(4) 原告の損害(争点4)
(5) 被告らによる謝罪広告の要否(争点5)

3 争点に関する当事者の主張
(1) 争点1-1(被告作品における「魚の引き寄せ画面」は,原告作品における「魚の引き寄せ画面」に係る原告の著作権及び著作者人格権を侵害するものか)について

[原告の主張]

ア 釣りとは,釣糸の先に付けた鉤に掛けて魚を取ることをいい,単に魚を釣
り針に掛けるだけではなく,釣り針に掛かって逃げようとする魚を引き寄せ
て釣り上げる過程を含むものである。

釣りでは,単に釣り糸を巻くなどして魚を手元に引っ張れば魚を釣り上げることができるわけではなく,タイミングを見計らって釣り糸を巻くなどしないと魚に逃げられてしまい,釣り上げることはできない。このタイミングを見計らうことによって魚との駆け引きを楽しむことが,釣りの醍
醐味の一つであり,釣り糸を巻くタイミングという要素は,釣りゲームの面白さを決定付ける重要な要素である。
イ この点につき,原告作品の「川の釣り場」の魚の引き寄せ画面と,被告作品の魚の引き寄せ画面とは,次のとおり,多くの共通点ないし類似点を有する。

(以下略)

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